相場は感情で動いている。FX初心者に必要な「あるスキル」とは?

FX相場は感情で動いている

FX初心者のあなたは、いつも画面に映るチャートを見ながら「上がるか?下がるか?」と考えながらトレードをしていることでしょう。

ところで、FX相場はなぜ動いているのか(値動きが生じる理由)を知っていますか?

こんにちは、FXトレーダーのmonoです。

シリーズ4回目となる今回は、FX相場が人々の感情によって動いているということと、そんなFXの世界で利益を上げていくために必要な、トレードスキル以外の「もう一つのスキル」──セルフマネジメントについてお伝えします。

初心者の段階でこれらの内容を知ることによって、あなたは将来のトラブルを未然に防ぐことができ、目標へ着実に近づいていけるようになるでしょう。

相場はなぜ動くのか?~値動きが生じる理由

FXは不確実性が支配する(未来がどうなるか分からない)世界ですが、値動きはランダムではありません。

基本的に、通貨を買いたい人と売りたい人の「需要と供給のバランス」によって動いています。つまり買い手が多い場合はレートが上昇し、売り手が多い場合にはレートが下落するのです。

この「需要と供給のバランス」が変動する要因としては、主に次のようなものがあります。

「需要と供給のバランス」が変動する主な要因

  1. 世界各国の経済状況(ファンダメンタルズ要因)。
  2. 世界的な事件や自然災害、政変などのニュース。
  3. レートそのものの推移や変化(テクニカル分析要因)。

(1)のファンダメンタルズ要因とは、主に各国の経済指標(経済状況の調査結果)のことです。

この経済指標の発表によって、市場参加者にポジティブサプライズネガティブサプライズを引き起こし、「買うべきだ!・売るべきだ!」という人々の思惑が生まれ、需給バランスが変化します。

(2)のような世界的ニュースが伝わると、「金融資産を避難させよう」という動きが生まれやすくなります。

そのため、ドルや日本円といった「安全通貨」と呼ばれる通貨が買われやすくなるため、需給バランスが大きく崩れるのです。

(3)のテクニカル要因としては、多くの市場参加者が注目するレートを抜けて更新したり、そこで反転することなどが上げられます。

そうした動きによって強制決済や新規注文が増えるため、それを契機として需給バランスが大きく傾く傾向があります。

──これらの要因をシンプルにいえば、つまり「人の感情」がFX相場を動かしているということです。

経済指標が発表されたり、事件や災害が起きたり、重要なサポートラインをレートが抜けたりしたら、人々は恐れや欲望の感情が刺激され、集団パニックに陥る結果、売りか買いのどちらかに需給バランスが傾き、レートは一時的に一方向へと動いていくのです。

このように、FXの値動きは「人の感情」が生み出しているということを、ぜひ初心者の内に知っておいて下さい。

FXで勝つために、人の感情によって生じた値動きを利用していく

このように、値動きが生まれる理由が分かれば、あなたが向き合うべき相手は「画面に映るチャート」ではなく、その向こうに実在している「生身の人間」なのであり、彼らの「心(感情)」なのだということが理解できるはずです。

そしてFXでは、この「人々の恐怖と欲望による“集団パニック”」によって、一見ランダムに見える値動きに時折、何らかの「確率的な偏り」が生じるのです。

このときこそが、あなたがトレードすべき「優位性のある状況」です。

優位性のある状況での戦い方を事前に考えておく

トレードすべき「優位性のある状況」があるといっても、それが具体的にいつどのように起きるのかは事前には分かりません。

ですから、あらかじめ値動きを想定して戦い方(シナリオ)を考えておく必要があります。

そのとき想定しておく値動きは1つだけで済ませず、複数のシナリオを立てておくことが大切です。

そうしなければ、最初に考えていたシナリオから外れた時点で、不安や焦りの感情に襲われてしまい、冷静な判断が出来なくなり、目の前の値動きに釣られてデタラメなトレードをしてしまうことでしょう。

そんなトレードの結果がどうなるかは想像の通りです。

複数のシナリオを立てるために必要なもの

複数のシナリオを事前に立てられるようになるには、過去の値動きを大量に知っておくことが必要です。

そして、過去にあった「優位性のある状況」を数多く振り返り、その中でどのようなトレードをするのかというシナリオをいくつも立てて、さらに実際にその通りにトレード出来るように練習を重ねておくことが求められます。

未来は決して分かりません。しかし、過去を知ることによって未来の「確率的な傾向」──「こうなったらこうなる確率が高い」ということだけは、あなたにも知ることが出来るようになります。

FXという「不確実性が支配する世界」で利益を重ねていくために必要な武器は、この“確率的な傾向”です。

いわゆる「検証作業」と呼ばれるものは、この確率的な傾向を知るためのものなのです。

人の感情によって生じた値動きを利用する際に必要な、ある大事なこと

FX初心者に必要なセルフマネジメント

ここまでの内容によって、FX初心者のあなたは──

  1. 値動きが人の感情(集団パニック)によって生じること。
  2. 複数のシナリオを立てて、実際の値動きに対処していくこと。
  3. 過去の値動きを調べて「確率的な傾向」を検証すること。

──これらのことを知ったわけですが、これだけでFXで勝てるようになるかといえば、そうではありません。

もう一つ、とても大事な要素があるのです。

それは「自分自身を知ること」です。

優位性のある状況というものが「恐怖や欲望の感情による集団パニック」よって生まれるということは、つまり、あなたも集団パニックに巻き込まれて「パニックの一員」になってしまう可能性があるということです。

あなたがこれまで、慌ててエントリーしたり、怖くなって損切りしたりした経験があるなら、それこそが集団パニックの一員になっていたことを示しています。

そのようなトレードを繰り返している限りは、FXで安定してお金を稼ぐことは困難ですし、そもそも感情的に疲れ果ててしまって、トレードを続けられなくなってしまうでしょう。

ですから、FX初心者にとって大切なのは、この集団パニックに巻き込まれないための“スキル”を身につけることなのです。

このスキルは「セルフマネジメント(自己管理)」と呼ばれるもので、自分の強みと弱みを理解して、弱点がトレードに悪影響を及ぼさないように対策や改善を行っていくスキルです。

トレードスキルと併せて、このセルフマネジメントのスキルも磨いていく必要があります。

セルフマネジメント(自己管理)の具体的内容

自分を知り、自分の弱点への対策をしなければ、結局はあなたも集団パニックに巻き込まれてしまいます。

それはつまり、人の感情による値動きを利用する側ではなく「利用される側」に成り果て、損失を出してしまうことを意味します。

そうならないためには、自分について次のような内容を知ることが大切になってきます。

セルフマネジメントによって知るべき「自分のこと」

  1. どれだけのポジションサイズ(通貨の取引量)までなら、普段通りのトレードが可能なのか。
  2. どれだけのドローダウン(最大トータル利益からの落ち込み量)までなら、精神的に耐えられるのか。
  3. トレード中にどんな出来事が起こったら、自分を見失ってしまうのか(いわゆるメンタル崩壊に陥るのはどんな時か)。

過去にあったトレード中の出来事(もしあればその記録)を振り返ってみて、こうした内容について自分がどうだったのかを見直してみましょう。

こうしたことを直視するのは、いささか辛いことかもしれません。思い出すのも嫌なこともあるでしょう。

しかし、自分の弱点を見つめて、その事実を受け入れ、その対策を取っていかなければ、いつまでも「集団パニックの一員」として値動きに右往左往し続けるだけです。そのままでは、その値動きを利用して利益を上げる側にはなれません。

こうした取り組みに役立つものの一つとして、スクラッチトレードを活用する方法があります。詳しくは下の記事で解説していますので、ぜひ参考にして下さい。

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孫子の有名な言葉に「彼を知り、己を知れば、百戦殆う(危う)からず」というものがありますが、これはFXで勝つために必要なこととしてもピッタリの言葉です。

「彼を知る」とは、トレードを知ることであり、トレードスキルを身につけること。

そして「己を知る」とは、自分自身の強みと弱みを知ることであり、セルフマネジメントのスキルを身につけることだと言えるのです。

FX初心者はこの2つのスキルを身につけることによって、値動きに翻弄されず、確率的な優位性を活かす道を歩み始めることが出来るようになります。

セルフマネジメントは「FXの大きな壁」を乗り越えるために有効

セルフマネジメントで壁を乗り越える

ここまで見てきたように、FXトレードというものは「恐怖と欲望」の感情が渦巻く世界であり、それが値動きとして表れています。

ところで、その「恐怖」と「欲望」とでは、どちらの感情の方がより強く激しいものだと思いますか?

これは人間の本能からいって当然、「恐怖」の方が強く激しい感情です。手元のお金が無くなってしまうことを「命の危機」であるかのように感じて、激しく恐れてしまうのです。

FXで感じる恐怖については、下の記事で解説していますので参考にして下さい。

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FXを始めた最初の内は、エントリーするときには「稼げるかも!」と「損したくない!」という両方の感情がせめぎ合いながらも、恐らくはエントリーすることでしょう。

しかしその後、検証作業やトレード練習を重ねていって、優位性のある状況が少しずつ分かってくると、その感情に変化が訪れます。

その時のあなたは「ここでエントリーするのが確率的に有利だ」と判断し、自分なりの確信をもってエントリーしようとします。

しかし、そこで「損したくない!」という感情に襲われてしまい、どうしてもマウスをクリック出来なくなるのです。

「稼げるかもしれない。でも損をしたくない、怖い!」という状態に陥ってしまう結果、絶好のエントリータイミングをみすみす見逃してしまい、そんな自分を責めてしまいます。

まるで高い壁にぶち当たったかのように、トレードが上手くいかなくなるのです。

このように、いくらトレードスキルを磨いて優位性を利用することを知ったとしても、実際にトレードするときに「あなたの心・感情」が味方になってくれなければ、結果にはつながらないのです。

自分がどういうときに何を恐れてしまうのか。

それを自分の手で明らかにして、トレードと折り合いをつけていかなければいけません。

その多くは、検証とトレード練習によって「ほら、怖くない」と自分に納得させていくことによって克服が可能なものです。

他にも、トレードの規模(ポジションサイズ)が大きくなっていくと、それだけではどうにもならない恐怖を感じるようになってきます。いわゆる「金額の壁」と呼ばれるものです。

しかしこれも、セルフマネジメントを実践していくことで、限度はあるものの徐々に改善していくことが可能です。

FX初心者のあなたは、あらかじめこうした内容を知っておくことによって、将来問題にぶつかったとき、迷わず対策を取れるはずです。

今回の記事では、概要とはいえ、かなり高度な内容について触れました。今はすべてを理解できなくても大丈夫ですので、頭のすみに記憶しておいてもらえれば、きっと将来あなたの役に立つことでしょう。

FX初心者に必要な「あるスキル」~まとめ

FXは不確実性の世界ですが、レートはただ単にランダムで動いているのではありません。通貨を買いたい人と売りたい人の「需要と供給のバランス」によって動いており、シンプルにいえば「人の感情」がFX相場を動かしているのです。

つまり、あなたが向き合う相手は「チャート画面」ではなく、その向こうに実在している「生身の人間」であり、彼らの心(感情)だということです。

一見ランダムに見える値動きの中に時折、何らかの「確率的な傾向(偏り)」が生じるのは、人々の恐怖と欲望による“集団パニック”が起きるからです。

そのときこそが、あなたがトレードすべき「優位性のある状況」であると共に、あなたはこの集団パニックに巻き込まれないようにしなくてはいけません。

そのためにはトレードスキルだけではなく、「セルフマネジメント」のスキルも磨いていく必要があります。自分を知り、自分の心・感情と折り合いをつけなければ、結局はあなたも集団パニックに巻き込まれて損失を出してしまいます。

自分を観察して理解を深めていくことで、人々の恐怖と欲望を冷静に見つめながら、優位性のあるトレードを繰り返すことが可能になっていくのです。

以上、相場は感情で動いている。FX初心者に必要な「あるスキル」とは?についてお伝えしました。

引き続き、こちらの記事をどうぞ

シリーズ『FX初心者に伝えたい大切なこと』第5弾。

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