FXのトレード手法の種類と各タイプの解説まとめ

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「トレード手法」とは?

トレード手法とは、優位性のあるトレードを行っていくための、行動(判断)ルールをまとめたもののことです。

FXで利益を上げ続けていくためには、トレード手法に確率的な優位性があることが求められます。

つまり、そのトレード手法を繰り返したときに、総利益と総損失のトータルがプラスになることが必要です。

トレード手法の優位性を「検証」で確かめる

トレード手法に優位性があるかどうかを調べる作業のことを「検証」といいます。

為替レートの値動きには、何らかの相場状況や条件によって「買い勢力と売り勢力のバランスが偏る場面」が生じることがあります。

過去チャートを調べて、この「売買の偏り」が起きる仮説を立て、その値動きの仮説が妥当かどうかを統計を出して調べていきます。

この一連の作業が「過去チャート検証」と呼ばれるものです。

仮説と検証を何度も繰り返しながら、トレードに値する優位性のある相場状況を見極め、その場面でエントリーと決済をするための具体的なトレードルール(トレード手法)を作っていきます。

なお、検証に際しては「極限られた条件でのみ勝てる」というようなトレード手法になっていないか、という点に注意が必要です。

あまりに詳細なテクニカル分析に基づいた条件設定や、特定期間の過去チャートだけで好ましい結果が出るようなトレード手法は、実戦では全く役に立ちません。

このように、限られた相場状況に適応するようにトレードルールを過剰に調整することをカーブ・フィッティングと呼びます。

トレード手法の各要素について

トレード手法は、その要素ごとに複数の部品に分けられます。

  1. 資金管理のルール(ポジションサイジング)。
  2. 環境認識のルール(セットアップ)。
  3. エントリー決済のルール(トリガー、エグジット)。

いくら優れたセットアップやエントリーのルールだったとしても、資金管理ルールがダメだと利益を出すことは難しくなります。

逆にいうと、資金管理ルールがしっかりしていれば、とぼしい優位性のセットアップやトリガーだったとしても、そう簡単には口座が破綻することは無くなります。

そのため長期的に見ると、資金管理ルールをしっかり作り上げたトレード手法を使うほうが、利益を出していける可能性が高いといえるのです。

トレード手法をどのように実行するか

また、トレード手法を実際に執行(実行)する方法の違い(トレードスタイルの違い)によって、以下のような分類が可能です。

  1. 裁量トレード
    トレード手法を全て自分の手で実行する。
  2. 『システムトレード(自動売買)』
    コンピューター上で自動的に実行させる。
  3. 『ソーシャルトレード(委任売買)』
    他の優れたトレーダーが代わりに実行する。

一般に「FX取引」というと、1番目の「裁量トレード」のことを指します。

これは文字通り、あなた自身が為替チャートと向き合い、トレード手法に従ってテクニカル分析をおこない、売買注文を執行していくやり方です。

2番目の「システムトレード」は自動売買と呼ばれるもので、パソコン上で設定されたMT4などのトレーディングソフトが、プログラム化されたトレードルールに従って売買を行います。

3番目の「ソーシャルトレード」は委任売買といって、ソーシャルトレードを扱うFX会社と契約しているトレーダーが、希望者の資金を代わりに運用するというものです。

基本は「裁量トレード」を選択することになると思いますが、人によって向き不向きがありますので、興味があればシステムトレードのことを調べてみるのもいいでしょう。

裁量トレードとシステムトレードのどちらを選ぶにしても、トレード手法の検証作業は必須ですので、しっかりと過去チャート検証を行うようにして下さい。

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関連用語 検証、トレードスタイル

「確率思考」とは?

確率思考とは、FXにおいて、目の前の1トレードの結果ではなく、一定の回数以上のトレード結果の統計を重要視することです。

仮に、勝率が60%のトレード手法の場合だと、100回トレードをすれば40回の負け・損失トレードになるわけですから、直近の数回のトレードで連敗することは、ごく普通に起こる出来事です。

確率思考を理解していないと、せっかく優位性のあるトレード手法でトレードしていても、こうした自然発生的な連敗に狼狽して、トレードルールの優位性を疑う結果にもつながり兼ねません。

目の前の1トレードの結果、損切りとなって証拠金が減ってしまうことは、メンタル的には辛いことであるのは確かです。

こうなると、今とは異なる他のトレード手法を探し出し始めてしまい、FXの取り組みが振り出しに戻ってしまう可能性もあります(これを「手法ジプシー」と呼び、避けるべき状態です)。

未来が決して分からないFXトレードの世界では、目先の確実な利益というのは幻想であり、確かなのは「統計的に裏付けられた優位性」です。

確率思考でエントリーし決済をすることが出来れば、連敗も「確率的に当然起こり得ること」として自然に、平常心で受け入れられるようになります。

自らのトレード手法への統計的な理解が深まってくると、連敗が起きるとむしろ勝ちトレードが近づいたという感覚すら感じるようになってくる可能性があります。

確率思考を身につけるためには、そのトレードルールで繰り返しデモ口座で仮想トレードをしたり、FX練習ソフトを使ってトレード練習を行うなどして、「勝ったり負けたりしながらも、トータルでは利益が積み上がっていく」という実感を得ていくことが必要です。

参考記事 FXで勝つとはこういうことだ!あなたもサイコロで確率思考を体験しよう

「トレンドフォロー」とは?

トレンドフォローとは、相場の方向感である「トレンド」に従ってトレードしていくことです。「相場に形成されたトレンドを支持(フォロー)する」という意味があります。

トレンドフォローを実践するには、トレンドの有無を判断することと、そのトレンドの中でどのような状況(タイミング)でエントリーと決済をしていくかが重要になってきます。

ブレイクアウト手法」や「押し目買い手法」は、トレンドフォローを実践していく具体的な方法のひとつで、多数のバリエーションが存在しています。

トレンドフォローで基本となるのは、買いのエントリーの場合は「高くなったから買う」もしくは「下がらなくなったから買う」という考え方です。

売りエントリーの場合は「安くなったから売る」もしくは「上がらなくなったから売る」という考え方です。

トレンドフォロー

数多くあるテクニカル指標インジケーター)の内、トレンド系指標と呼ばれるものは、トレンドフォローを実践するために開発されたものであり、現在のトレンドの有無と方向を示す働きをもっています。

関連記事 チャートに水平線を引く方法とその意味とは?ラインの引き方を徹底解説

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関連用語 順張り逆張り押し目買い戻り売り調整ブレイクアウト

「順張り」とは?

順張りとは、相場のトレンド(流れ・方向感)に乗って、上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売るトレードスタイルトレード手法)のことです。

例えば、上昇トレンドの場合、上昇が継続するという前提で、押し目買いや高値ブレイクアウトのトレードをおこなうことが順張りにあたります。

見方を変えると、相場参加者たちのムードに沿った方向へトレードするという意味では、「赤信号みんなで渡れば怖くない」というトレードが、順張りだとも言えるでしょう。

反対に、相場のトレンドに逆らう方向へトレードすることを、逆張りといいます。

関連用語 上昇トレンド押し安値下降トレンド戻り高値

「逆張り」とは?

逆張りとは、その時点での相場の流れに逆らったトレードのことで、そこからレートが反転すると想定して行われるトレードを指します。

反対に、相場の流れにそったトレードのことは、順張りといいます。

逆張りが上手くいくと、相場の反転の初期段階からポジションをもつことが可能になります。

その結果、利益と共に「相場の未来を当てられた」という満足感が得られるため、この魅力にひかれるトレーダーは大勢います。

しかし、初心者は無闇に逆張りに手を出さず、順張りを通じて相場感覚を磨いていくことをおすすめします。

思惑での逆張りは大きな損失のもと

初心者の逆張りには、「もう反転するだろう」とか「反転しないとおかしい」といった、個人的な思惑によるものがよく見られます。

値ごろ感」という日常の感覚を、FX相場に持ち込んでしまうと、そうした思惑での逆張りをしやすくなり、結果的に大きな損失をかかえる可能性があります。

「いくらなんでも上昇し過ぎているから、下がらないとおかしい」「下落して安くなったから、お買い得だ」といった値ごろ感からの判断は、その当人だけに通用するものであり、他の相場参加者たちの心理を無視したものです。

こうした逆張りトレードは、大きな流れに逆らっているため、損切りをしっかり行わないと大きな損失になってしまいます。

下のチャートは、その典型例です。

※クリックすると拡大します。

逆張りトレード

あとから見れば、どうみても上昇トレンドです。

売りエントリーしたポイントは、前回高値を抜けたところでのレンジ(1回目の上昇フラッグ)です。

ですから、青矢印の時点でも高値を更新していく確率の高い場面(上昇トレンドになる可能性がある)という判断は、十分に可能でした。

チャート分析のスキルをあげて、思惑による逆張りの誘惑に流されないようにしなければいけません。

関連用語 トレンドフォロー、カウンタートレード

「バイ・アンド・ホールド」とは?

バイ・アンド・ホールドとは、投資対象となる外国為替や株式、債権などを、長期間保有して続けてリターンを求める手法のことです。

文字通り「買って」「もち続ける」という意味になります。

デイトレードスイングトレードなどの短期売買とは、まったく対象的な売買手法です。

バイ・アンド・ホールドの実践においては、そもそも短期売買のような利益確定は行いません。

多くの人がバイ・アンド・ホールドだと思っているトレードは、単に期間が長いスイングトレードである可能性があります。

バイ・アンド・ホールドの出口戦略(決済ルール)は、利益確定としてではなく「資金の移動」が目的になるといえます。

ポートフォリオの調整として、リスクの高くなったアセットクラス(資産分野)を、別の安全なアセットクラスへと移し替えていくのです。

関連記事 FXを始める前の失敗談。トレードに活かせる教訓とアドバイス

「ポジションサイジング」とは?

ポジションサイジングとは、FX取引でエントリーする際のポジションの大きさ(取引する通貨の量=ポジションサイズ)を判断し決定する方法のことです。

ポジションサイジングはFXのトレード手法の一部を構成するものであり、リスクを抑えながら利益を追求していく際には欠かせないものです。

ポジションサイジングの基本は、1回当りのトレードでどれだけの損失を許容するかを決めることです。

一般的によく目にする「2%ルール」と呼ばれるものがこれに当たります。

損切りで想定される損失額を全資金量の一定割合(例えば2%)以下に抑えることで、少々の連敗でも口座が破綻することなくトレードを継続していくことが可能になります。

限られた資金を効率的かつ低リスクで運用していくためには、ポジションサイジングの理解と実践が欠かせません。

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関連記事 FXのリスク。初心者必見、危険への対策と解決方法10記事

関連用語 ドローダウン

「ポジション調整」とは?

ポジション調整とは、現在保有している通貨ペア(ポジション)を増減させたり、ポートフォリオを構成する通貨ペアのポジションサイズを増減させたりすることです。

ポートフォリオにおけるポジション調整のことは「リバランス」とも呼びます。

典型的なポジション調整の例として、重要指標の発表前や週末を控えた状況でポジションを減らしておくことが上げられます。

ときには、大口トレーダーによるポジション調整によって相場が変動することもあります。

「損益グラフ」とは?

為替取引(FXトレード)の損益グラフとは、実トレード(リアルトレード)、模擬トレード、仮想トレードの損益状態を表したグラフのことを指します。

為替取引の損益グラフは「プロフィットチャート」とも呼ばれます。

損益グラフは縦軸を損益額、横軸を時間もしくはトレード回数としたグラフで、資金(証拠金)の運用状況が視覚的に把握できます。

下の画像は、ForexTesterでのトレード検証結果の損益グラフです。

※クリックすると拡大します。

損益グラフ

FXトレードの損益グラフを作成してトレード内容をチェックすることで、ドローダウンの状況を把握したり、トレードルールの調整・改善の必要性の判断がしやすくなります。

関連記事 『ドローダウン』とは?その意味とFXトレードでの効果的な使い方

「パフォーマンス」とは?

パフォーマンスとは、運用成績や運用実績のことです。また、過去のレート(価格)の動きを指す場合もあります。

一般に「パフォーマンスが良い」といえば、期間当たりの収益が大きい状態を示しますが、パフォーマンスの良し悪しを評価する指標は数多くあり、一概にはいえない側面があります。

例えば、アグレッシブに(積極的に)運用して大きく稼げたとしても、一時的なドローダウンが大きく不安定なトレーディングによるものだった場合、リスク面からみるとその運用は必ずしもパフォーマンスが高いとは言えなくなります。

反対に、運用利益の絶対額は小さくてもドローダウンが小さく、1回当りのリスク金額も小さかった場合、その運用方法のままポジションのサイズだけを大きくすることで、優れたパフォーマンスが得られる可能性があります。

また、収益の金額だけに注目してしまうと、トレード本来の優劣を見失う恐れもあります。

例えば同じ100万円の利益でも、次の2つのトレードはその獲得ピップス(Pips)が大きく異なるので、本来ならば「2」のトレードのほうが優れているといえます。

  1. 100万通貨のポジションサイズで「100Pips」獲得して100万円の利益を出した。
  2. 10万通貨のポジションサイズで「1,000Pips」獲得して100万円の利益を出した。

「2」のトレードを100万通貨で行えば利益は10倍になり、「1」よりも明らかにパフォーマンスが高いことが分かります。

関連記事 トレード手法の優位性の検証方法とは?FXの重要指標を教えます

関連用語 トラックレコード

「トラックレコード」とは?

トラックレコードとは、トレードの詳細な収支記録のことで、過去の損益などのトレード履歴が一目で分かるものです。

トラックレコードという言葉は、一般には投資信託などの金融商品の運用成績を指すものとして用いられますが、FXトレーダーや株トレーダーの実力を測る成績表という意味でも用いられます。

トラックレコードにはトレードした対象(通貨ペアや個別株など)とポジションサイズエントリー決済の時刻、利益と損失などが詳細に記録されていることから、通常の場合おおやけになることは稀です。

通貨ペアとそのエントリー時刻および決済時刻は、そのFXトレーダーのトレードスタイルと手法を浮き彫りにするため、極めて高度な機密情報といえます。

しかしリアルトレードコンテストのようなイベントなどでは、通貨ペアとトレード回数、損益額だけが公開されるケースも見られます。

トラックレコードが最も重用される場面は、ヘッジファンドプロップファームがトレーダーを採用するときです。

トラックレコードを見れば、そのトレーダーがどのようなトレードスタイルで収益を上げてきたのか、そしてそのトレーディングの安定性がどのくらいなのかが一目瞭然なので、採用側は自社の方針に沿った人材を得やすくなります。

トラックレコードの意味を広く捉えれるならば、個人のFXトレーダーが日々記録しているトレードノートもトラックレコードだといえるでしょう。

あなたの手元のトレードノートを「正式なトラックレコード」だと思いながら、架空のヘッジファンド採用担当者に見せても恥ずかしくない、規律のあるトレードを実践することをおすすめします。

「円キャリートレード」とは?

円キャリートレードとは、低金利通貨である円で借り入れをして資金を調達し、高金利の国の通貨で運用することで、その運用益に加えて金利差による利ざやを得ようとするトレードのことです。

もともとは、日本と諸外国との大きな金利差に目をつけたヘッジファンドが行い始めたものです。

過去には日本の個人投資家の間でも、FX取引をつかった円キャリートレードがブームになった時期がありました。

当時の高金利通貨の豪ドル(オーストラリア・ドル)の買いポジションをもち、その金利(スワップポイント)と為替差益を得るというトレードスタイルが、一般投資家のみならず家庭の主婦にまで広がっていたのです。

このときの取引量は世界的に見てもとても大きく、市場へのインパクト(マーケット インパクト)が無視できない程だったため、外国為替市場の世界では日本の一般投資家のことを「ミセス・ワタナベ」と呼ぶようになったほどです。

「指標トレード」とは?

指標トレードとは、注目度の高い経済指標の発表による為替レートの値動きを利用した、トレード手法のひとつです。

指標トレードは大きく分けて二種類あり、ひとつは指標発表後、強く動き出した方向を確認してからエントリーをする方法、もうひとつは、指標発表の前にIFO注文を出しておく方法です。

詳しくは関連記事で解説していますが、どちらもリスクが高いトレード手法です。

特に、指標発表前にIFO注文を出しておく方法だと、発表時のスプレッドの拡大によって、エントリーと同時に損切りになるケースもあります。

その場合の損切りは大きく滑る傾向が強いため、想定外に大きな損失となる可能性があります。

値動き以外の要因も多く影響するため、指標トレードの期待値は低くなりがちなので、ギャンブル的なものになると考えておくべきでしょう。

関連記事 『経済指標』とは?指標カレンダーの使い方&指標トレードのリスク

関連用語 動く時間帯

「カーブ・フィッティング」とは?

カーブフィッティングとは、トレードルールを相場に合わせて過剰に調整して、過去の一定期間の相場状況で勝てるように、可能な限り最適化しようとすることです。

日本語では、「過剰最適化」といいます。

この言葉は、主にシステムトレード(EAによる自動売買)でつかわれる用語ですが、ある程度厳格にルール化された裁量トレードのトレード手法に対しても使われます。

よくあるカーブフィッティングの例としては、トレードルールで用いられているインジケータのパラメータを、過去の限られた期間のチャートで好成績がでるように調整した結果、他の期間では利益どころか損失を出すようになってしまった──というケースです。

FX初心者が陥るケースとしては、「トレード手法で使用している移動平均線の期間をいくつにするか?」にこだわるものがポピュラーでしょう。

カーブフィッティングに陥らないためには?

システムトレードや裁量トレードのルールを検証していると、少しでも利益を上げられるようにと、あれこれパラメータや条件をいじっていく傾向があります。

しかし大切なのは、「ありとあらゆるチャート上の値動きを利益にすること」ではありません。

まず大切なのは、そのトレードルールによって利益をあげられる相場状況を特定しておくことです。

そして長期的な視点から見て、噛み合わない相場状況でも損失を抑えつつ乗り切れる堅牢性があること(ロバストであること)が重要になってきます。

ですから、初期の検証で一定以上のプロフィットファクターと最大ドローダウンの結果が得られたなら、それを様々な相場状況でテストして、その堅牢性をチェックしていくことを優先するのがおすすめです。

そのトレード手法で得られる「最高の利益」よりも、長期的に積み上げていける「信頼感のある利益」のほうが、ずっと望ましいものなのです。

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関連用語 ドローダウン、検証

「ポートフォリオ」とは?

ポートフォリオとは、運用対象として保有する金融資産(株式、外貨、債権など)の構成内容のことです。

これは、「ひとつのカゴに全てのタマゴを入れるな」という格言を実践したアプローチです。

運用資金の一点集中による大きな利益は狙わない代わりに、何らかの突発的な出来事によって壊滅的な損失を被らないようにすることを目的としています。

ポートフォリオを組むことによってリスク分散が果たされます。

例えば株式や外貨、金、公社債などに分散して資金運用をすることで、株式が下落しても金や公社債が上昇して相殺される形になり、その結果トータルでの損失を小さく抑えられたり、安定した利益を得られたりします。

トレードする時間軸を分散するアプローチもある

トレーダーがポートフォリオを組むとき、運用対象を分散するのではなく、トレードする時間軸を分散するという方法を用いることも有効です。

例えば、4時間足を使ったスイングトレードで買いポジションを持ちながら、同じ運用対象の15分足や5分足でデイトレードを繰り返すことは、結果的にリスク分散の効果があります。

「せっかくのデイトレードの利益がスイングの損失で相殺されてしまった(もしくはその逆)」といったことが起こります。

しかし、それこそがリスク分散の効果であり、資金変動のボラティリティを低く抑えられるため、ポジションサイズを大きくしやすくなります。

FXにおけるポートフォリオ

FX取引でもポートフォリオを組むことは有効です。上述のように時間軸を分散するアプローチは有効であり、デイトレードとスイングトレードを並行して行うことは、シンプルなリスク分散になり得ます。

また、相関性の低い通貨ペアのポジションを複数持つことによって、柔軟なトレード戦略を実践することが可能です。

例えばデイトレードをしている場合、ドル円のチャートとユーロポンドのチャートの相関性は一般的に低い状態が続くため、それぞれ同じトレード手法を用いたとしても独立したトレード結果を得ることが出来るため、リスク分散の効果が得られます。

逆にいうと、例えばドル円とユーロ円のチャートは相関性が高い状態が多いため、この2つの通貨ペアを別々にトレードしたとしてもリスク分散にはなり得ないのです。

「マーチンゲール法」とは?

マーチンゲール法とは、カジノで生まれた手法で「倍賭け法」とも呼ばれるトレード方法です。

負けトレードになったら、次のトレードのポジションサイズ(通貨量)を倍にしてエントリーします。

その結果もし勝ちトレードになれば、前回の負けトレードの損失を補填した上に利益を得ることが可能になります。

もし2連敗になってしまったら、さらにポジションサイズを倍にしてエントリーします。

この時点で最初の4倍のポジションサイズでトレードすることになります。

もしこれも負けトレードに終わってしまったら、さらに8倍のポジションサイズでトレードします。

お分かりのように、マーチンゲール法のメリットは「いくら負けても1回の勝ちトレードで挽回して利益が得られる」というものですが、問題は連敗によって巨大なポジションサイズでトレードしなくてはならなくなる点にあります。

例えば5連敗したら32倍のポジションを持つ必要がありますし、7連敗目には128倍にもなってしまいます。

最初にわずか1万通貨でトレードしていたとしても、128万通貨ものポジションになってしまいます。

そこからあと2連敗してしまえば、なんと512万通貨になり、これは多くのFX会社では一回の成行注文では執行できないサイズです。

マーチンゲール法にはポジションサイズの問題だけではなく、どれだけ大きなポジションでもいつもと同じトレードを行えるだけのメンタルが求められる──という課題もあることを忘れてはいけません。

マーチンゲール法は、これが考案された当初は多くのギャンブラーたちが実践して話題になりましたが、必要な資金量が膨大になることから破産する者が後を絶たず、さらにカジノ側による「ポジションサイズの上限設定」が行われるに至って下火になっていきました。

現在でも改良型のマーチンゲール法が考案されていますが、FXトレーダーにとっては正当なポジションサイジングの手法を身につけることが第一だといえます。

以上、FXのトレード手法の種類と各タイプの解説まとめ──についてお伝えしました。

執筆者プロフィール

fx-monoロゴ名前:mono(モノ)
FX歴13年の為替トレーダー。

FXトレードで収益を上げながらIT系の事業経営もしています。20年以上取り組んできた心理学と脳科学の専門知識(アドラー心理学、NLPなど)を活かして《トレード技術の上達法》を研究し実践してきました。

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