チャートに水平線を引く方法とその意味とは?ラインの引き方を徹底解説

水平線の写真

チャート分析において、とても重要なもののひとつが水平線(ライン)です。水平線の引き方をマスターすることは、チャート分析をおこなう上での必須事項になります。

こんにちは、FXトレーダーのmonoです。

今回は、トレードをしていく際に欠かせない「水平線(ライン)」の解説と、その引き方についてお伝えします。

なお、前回のダウ理論の解説でお伝えした「押し安値戻り高値」をつかって、水平線の引き方を説明していきますので、前回の記事を読んでいない場合はそちらを先に読んでおいてください。

ダウ理論をつかって目線を定め、状況の変化に応じて目線を切り替えていくことは、チャート分析の基礎となる重要なスキルです。 こんにち...

なぜ水平線(ライン)を引くのか?

そもそも、FXでチャート分析をするとき、最も重要な情報は何でしょう?

ちょっと考えてみてください。

どうでしょう、何が思い浮かびましたか? 答えを聞くと「ああ、そりゃそうだよね」と思うようなものです。

そう、それは「レート(価格)」です。「プライス」とも呼んだりしますが、この記事では「レート」で統一しておきます。

FXトレーダーたちの売買によってレートは動く

世界中のFXトレーダーは、目の前のレートの変化に一喜一憂しています。

「ドル円が120.00を超えた!」とか、「100円を下抜けてくるだろうか?」という風に、そのレートの上下の動きに注目しているのです。

そして大勢のFXトレーダーが「買いのエントリー」をしたり、売りポジションを決済する「買い戻し」をすれば、レートは上がっていきます。

同じく、大勢のFXトレーダーが「売りのエントリー」をしたり、買いポジションの決済すれば、レートは下がっていきます。

みんなが注目するポイントはどこ?

そんなレートの動きのなかで、とりわけ注目度が高いポイントはどこでしょう? それは前回レートが反転したポイントです。その理由を、順を追って見ていきましょう。

レートがグングン上昇していたとします。

レートの動きの図1

この状況は、多くのトレーダーがその通貨ペアを買い続けていて、売るトレーダーが少ないことを示しています。

その後、こうなりました。

レートの動きの図2

赤丸のところでレートは反転しました。なぜ赤丸で反転してきたのでしょう?

それは、赤丸よりも上のレートで買うトレーダーのパワーが、そこで売るトレーダーのパワーよりも弱くなったからだと考えられます。

つまり「赤丸では売りを仕掛けるトレーダーがたくさんいた」ということを示しているわけです。

これを、違った図にしてみましょう。

レートの動きの図3

赤い矢印が「買いのパワー」で、「買いたい!」というトレーダーたちの力を表しています。

青い矢印が「売りのパワー」で、「売りたい!」というトレーダーたちの力を表しています。

レートが反転した場所というのは、「売りたい!」パワーが、ついに「買いたい!」パワーを上回ったポイントなのです。

言い方を変えると、そのポイントでは買いと売りの激しい戦いがあったということであり、その戦いの結果、反転していったわけです。

反転したレートより上には、さらに大勢の「売りたいトレーダーたち」が待ちかまえている可能性がある、ということにもなります。

そして、その反転したレートの上には、反転した場所から売ったトレーダーたちの損切り注文が、ズラリと並んでいる状況になっているのです。

再び「反転したレート」に到達したら?

だとするなら、もし「反転したレート」に再び到達したら、どういうことになるでしょう?

レートの動きの図4

前回反転したレートでは、そこで待ち構えていた売りトレーダーたちも加わり、再び売りと買いの激しい攻防が起こります。

その後レートが上がっていくのか、それとも再度押し戻されて下がっていくのか、それは誰にも分かりません。

しかし、その「反転したレート」がみんなに注目されていることは間違いありません。

なぜなら、そこは多くのトレーダーが次のように考えるポイントだからです。

  1. 「そのレートより上では買う人がいないかもしれない。だから、また反転して下がるのではないか?」
  2. 「そのレートを上抜ければ、そのレートより下で売っているトレーダーたちが損切りになる(=買い注文が増える)から、一気にレートが上昇していくのではないか?」

いずれにせよ、そのレートで何かしらの動きが発生する可能性があり、そのためみんなの注目が集まっているということです。

では「反転したレート」がそれほど注目される場所だというなら、そこに目印をつけておくのが一番ですよね?

そう、それが「水平線(ライン)」なのです。

レートの動きの図5

この図だけを見れば、ただ高値に水平線を引いただけに見えるかもしれません。

しかし、ここまで説明してきた内容を理解することで、チャート分析の基本である「高値安値に水平線を引くこと」の重要性が、より実感できるはずです。

そして、ここまでの内容を踏まえることで、もうひとつ、とても大切な水平線を引くことがで出来るようになります。

さて、それはどんな水平線でしょうか? 前回のダウ理論の記事を理解していれば想像がつくはずです。

ここまでを少しまとめましょう

先へ進む前に、ここまでを少しまとめておきましょう。

反転したレート(高値と安値)が注目される理由

  1. レートが反転したポイントは、売りと買いが激しく戦ったポイントであり、一度は「反転させようとする側」が勝ったことを示している。
  2. そのレートに再び近づくと、また激しく「反転させよう」としてくる。
  3. もし反転できずに抜けたなら、「反転させたい側」の損切りと「突破したい側」の新規エントリーの方向が一致することによって、大きく動く可能性がある。
  4. そのため「反転したレート」は、多くのFXトレーダーに注目される。

これが、私たちが「高値と安値」に注目する理由です。

そこに水平線(ライン)を引くことによって、「何かが起きるかも!」という可能性を把握することが出来るようになるわけです。

FXトレーダーが注目する「もうひとつの水平線」とは?

「反転したレート」──つまり「高値と安値」が注目される理由が分かったところで、続いて、「高値と安値」のなかでも、特に重要な意味をもつものについて解説していきます。

前回の記事ではトレンドの定義についてお伝えしました。

それは次のようなものでした。

トレンドの定義

  1. 高値と安値が切り上がっていれば上昇トレンド。
  2. 高値と安値が切り下がっていれば下降トレンド。

重要な高値安値の図

ですから上昇トレンドの場合、「最高値のひとつ前の安値」をレートが下抜けるかどうかは、トレンドの方向感がなくなる注目ポイント──つまり、トレーダーたちが「あれ?上昇トレンドが終わっちゃった?」と、不安になり始めるポイントだということです。

ということは、その「最高値のひとつ前の安値」──つまり「押し安値」を下抜けるかどうかが、とても注目されるということになります。

ですから、この「押し安値」と「戻り高値」に引く水平線こそが、とても大切なもうひとつの水平線(ライン)なのです。

押し安値にラインを引く図

高値と安値を見て、チャートがトレンドの定義に当てはまっていたなら、押し安値と戻り高値にも、しっかりと水平線を引きましょう。

どの時間軸のチャートに水平線を引くのか?

チャート分析で引く水平線は、ここまで見てきたように「高値と安値」「押し安値と戻り高値」です。

さて実際にチャートに水平線を引く場合、ひとつ問題がでてきます。

それは、「どの時間軸のチャートに水平線を引くのか」というものです。

1分足、5分足、それに15分足、1時間足、さらには4時間足──と、あらゆる時間足チャートに高値と安値はあります。そのすべてに水平線を引いていたら、チャートは水平線で埋めつくされてしまいます。

では、どの時間軸のチャートに水平線を引けばいいのでしょうか?

大きな時間軸ほど、たくさんの戦いの情報が詰まっている

売りと買いの戦いの画像

ここで少し、ローソク足のおさらいをしましょう。

1時間足チャートに表示されている「一本のローソク足」は、どれだけの時間で確定(完成)するでしょう?

答えは──「1時間」です。

1時間足チャートのローソク足は、1時間に1本ずつ増えていきます。

同じように5分足チャートでは、5分で一本のローソク足が出来上がります。

つまり、一本のローソク足の中には、その時間に起こった「売りと買いの攻防」──つまり売買の情報が詰まっているということなのです。

1時間足なら、世界中のFXトレーダーたちの1時間分の売買結果が、一本のローソク足に詰まっているのです。そうやって出来たローソク足が連なって、チャートに高値と安値が出来ていきます。

例えば日足チャートにあらわれた高値と安値は、「24時間におよぶ戦いの情報」が詰まったローソク足が、さらに何本も何本も連なって出来たものです。

つまり日足チャートの高値と安値は、とても多くのFXトレーダーたちが戦いに参加して、ようやく出来るものなのです。

だから、日足の高値と安値が大勢のトレーダーたちに注目されていることは、火を見るより明らかですし、反対に5分足チャートにできた高値や安値の注目度は、ずっと低いということも分かります。

FXでは大きな時間足チャートを優先して水平線を引く

「どの時間軸のチャートに水平線を引けばいいのか」の答えは、「大きな時間軸から優先して引く」ということになります。

具体的にはデイトレードの場合、日足と4時間足、さらには1時間足に引くのが基本になります。スイングトレードなら、週足にも水平線を引いておきます。

そしてこれらの水平線を判断材料にして、「どうトレードしていくか?」というトレード戦略を立てていきます。

FXのデイトレードの場合、日足~1時間足に水平線を引くこととあわせて、その日のトレードの初めに週足チャートをチェックして、「週足の高値と安値に近づいていないか」を確認することをおすすめします。

週足チャートの高値と安値に差し掛かることは、なかなかないことです。

しかし、だからこそ週足の高安値に差し掛かっている状況は、多くのトレーダーが注目するものであり、大きな動き(波乱や混乱)が生じる可能性があるということでもあるのです。

どのタイミングで水平線を引く&消すのか?

レートの動きの中で注目すべきポイントは「反転したところ」でした。

理由は、そのポイントで「これ以上はいかせないぞ!反転させてやる!」という反対勢力が現れて、売り買いの激しい攻防になり、一旦は反転させられた場所だからです。

その戦いの痕跡が「高音と安値」になって、チャートに表れているのです。

もしも、またそのポイントにレートが到達すると、再度戦いとなって何かしらの動きが生じる可能性があります。

だから、そこに水平線を引いて注目しておくのです。

ということで、水平線を引く場所は「高値と安値」、そして「押し安値と戻り高値」だということが分かってもらえたと思います。

そうなって来ると次に問題になってくるのは、「どのタイミングで水平線を引いたり、消したりするのか?」ということになります。

そこでここからは、水平線を引く&消すタイミングについて解説していきます。

レートの動きに沿ってチャートに水平線(ライン)を引く

それでは、実際の流れに沿って水平線(ライン)を引いてみましょう。

下の図では、すでに上昇トレンドになっているものとします。

ラインの引き方1

まずチャートを見て、「誰が見ても反転した」と思える高値に水平線を引きます。

今はまだ、自分なりの自信をもってラインを引くことが難しいと感じるかもしれませんが、これも段々と慣れていきますので、まずは練習あるのみです。

コツは「誰が見ても」というところに水平線を引くことです。

「あなた」どう思うかよりも、「他のFXトレーダーたち」どう思うか、それを想像してみることが大切なのです。

では、先へ進みましょう。

ラインの引き方2

さて、先ほど引いた水平線(ライン)をレートが上に抜けてきました。

高値を更新して、上昇トレンドが継続している状況です。

そこで「ひとつ前の最安値」──つまり「押し安値」に水平線を引きます。

ラインの引き方3

再びレートが反転して高値をつけましたので、その高値に水平線を引きます。

ラインの引き方4

反転してきたレートは、最初に引いた水平線を何度も上下に抜いてしまっています。

こうなってくると、その水平線は「みんなに注目されなくなった」ということなので、消すことにします。

ラインの引き方5

その後、また高値を更新しました。

ですので前回の高値との間の最安値に、押し安値の水平線を引きます。

──この様にして、水平線(ライン)を引いたり消したりしていきます。

基本的にはこうして考えながら引いていくわけですが、実際には色々なケースがあり、判断に迷うことも多くなってきます。

しかし判断に迷うような状況というのは、「他のトレーダーたちも迷っている」ということでもあるので、「みんな迷っている」ということ自体が大切な情報になってきたりもします。

また、水平線によって「強い水平線」と「弱い水平線」というものもあり、こうした判断も含めて、トレード戦略を立てる上での大切な要素になってきます。

こういった詳細については、また別の記事で取り上げていきます。

大切なのは自分の手でチャートに水平線を引くこと

夕日の沈む水平ラインの写真

以上、水平線(ライン)の説明と、その引き方についてお伝えしてきました。ここまでの内容を知ることで、あなたもチャートに水平線を引けるようになっているはずです。

そして大切なのは、実際にあなたの手でチャートに水平線を引いてみることです。それも、何度も何度も繰り返しやってみて下さい。FX上達のコツは、自分の手を動かして繰り返し練習してみることなのです。

難しく考えず、シンプルに自分で水平線を引いてみる

さすがに読んだだけで完璧に身につくようなものではありませんから、スポーツと同じように何度もボールを投げたり、バットをふったり、といったことを繰り返していくことが大切になってきます。

そうする中で「あれ? こういう場合は、どうすればいいんだろう……」と、あなたなりの疑問点が出てくるはずです。

例えば今回の内容でいえば、あなたは既に「レンジの中では、どうやって引けばいいんだ?」という疑問が出ているかもしれませんね?

実は、レンジの中でも基本は同じです。

「多くのFXトレーダーたちが注目していそうな高値と安値」──この基本に沿ってシンプルに考えれば大丈夫です。

今は細かいところにこだわらず、少し大雑把なくらいに引いてみるのがおすすめです。

以上、チャートに水平線を引く方法とその意味とは?ラインの引き方を徹底解説について、お伝えしました。

テクニカル分析を学べるおすすめの本

マーケットのテクニカル分析──トレード手法と売買指標の完全総合ガイド
マーケットのテクニカル分析──トレード手法と売買指標の完全総合ガイド

価格と詳細へ
(Kindle版あり)
  • 著者:ジョン J.マーフィー
  • 世界的権威が著したテクニカル分析の決定版。トレーダーの座右の書。

※Amazonの「Kindle Unlimited 無料体験」を使うと、この本を今すぐ無料で読めます。

リンク 今すぐ無料で読めるKindle版『マーケットのテクニカル分析』のページへ

「FXの本は色々あるけど、結局どれを読んだらいいんだ?」 「これだけは読んでおけ!っていう、決定版のおすすめ本はどれ?」...

次回予告

今回の「水平線の意味とその引き方」に続いて、次回は「水平線(ライン)の役割」についてお伝えしていきます。

あなたが引いたその水平線は、状況によって「サポートライン」「レジスタンスライン」と呼ばれます。その意味と役割、使い方について、次の記事で詳しくお伝えしていきます。

それでは、下のリンクからご覧下さい。

FXで成功するために必要なスキルとして、決して外せないもののひとつが「水平線を引くこと」です。 あなたも「支持線、抵抗線」や「サ...