インジケーターの前に知るべき、ローソク足チャートの情報の見方

FXに役立つ話

チャートの中でもっとも大切な情報は何でしょう? それは値動きそのもの──つまり、ローソク足チャートです。

こんにちは、FXトレーダーのmono(Twitter@fxmono1)です。

今回は、何のインジケーターも表示されていない、言うなれば「化粧をしていない、すっぴんのローソク足チャート」に注目し、そこから見えてくるものや得られる情報について解説していきます。

これを読めば、「ローソク足ってそんなに大事だったの!?」と、あなたのチャートの見方が大きく変わるかもしれません。

ローソク足チャートをしっかり見たことがありますか?

まずは、すっぴんのローソク足チャートを見てみましょう。

そこには移動平均線もなければ、オシレータ系インジケーターもなく、ただひたすらローソク足だけが並んでいます。

ローソク足チャートの画像

こういうチャートを見ると、とつぜん空中に放り出されたような、足元がフワフワして落ちつかない気持ちになるかもしれませんね。

ほとんどの人にとって、こうした“すっぴん”のローソク足チャートは、トレードするには不十分なものでしかなく、そこにどんなインジケーターを表示させるかが最大の関心事であり、あなたもその一人なのかもしれません。

しかし、このローソク足チャートに注目することこそ、勝ち続けられるトレーダーになれるかどうかを分ける、大切なポイントなのです。

あなたはこれまで、この「ローソク足だけのチャート」としっかり向き合ったことがありますか?

ローソク足チャートに描かれているもの

では、ローソク足チャートに描かれているものについて、大きく二つに分けて説明していきます。

あらゆるトレーダーの売買が赤裸々に記録されている

ローソク足がそこにあるということは、そのローソク足の範囲内で売買が成立していたという事実を示しています。

つまり、為替相場に参加している、世界中のあらゆるトレーダーの売買の結果が、そこに記録されているということなのです。

特に、銀行や機関投資家といった、相場を動かし得る力をもった大口プレーヤーたちの売買行動も、つつみ隠さずローソク足となって描かれています。

だれが売買したかを特定することはできませんが、そこで売買が行われたという事実は、だれの目にも明らかなのです。

だからこそとれるトレード戦術

これは当たり前に聞こえるかもしれませんが、この「全ての売買が明らかにされている」という事実によって、ある優位性の高いトレード戦術が見えてくるのです。

それは、他のトレーダーの動きを見たうえで売買行動を行うという、いわゆる「後だしジャンケン」の戦術です。

「なあんだ」と思いましたか?

しかし、優位性があるアプローチにもかかわらず、これを実際におこなえる人はわずかです。

その第一の理由は、そもそも「他のトレーダーの動きを見る」という、心の余裕がないからです。

チャートを見ていても、目の前のレートが上がるか下がるかだけに注目してしまい、ひとたびポジションをもてば、「上がれ!上がれ!」「戻ってくれ…!」とか、もう冷静にチャートを見れなくなってしまうのです。

もし、そうではなく、冷静に他のトレーダーの売買行動を見極めたうえでトレードできれば、どれだけスゴイ結果になるか、イメージがわいてきませんか?

売り買いの攻防──そこにはトレーダーの恐怖が描かれている

ローソク足チャートに描かれている、もう一つのものは、相場に参加しているあらゆるトレーダーの感情です。

上でお伝えしたように、ローソク足チャートには、他のトレーダーたちの全ての売買が明らかにされています。

ということは、例えば、とても長いヒゲの先端でも、だれかが売って、それをだれかが買ったということなのです。

チャートから読み取れる感情の例

下のチャートを見ながら説明していきましょう。

ローソク足チャートの画像

赤く「売り!」と書かれた長い下ヒゲの先端で、売りポジションをもったトレーダーがいます。

売った瞬間から、まったく下落することなく、どんどんレートは上へと逆行していきます。

そのトレーダーの気持ちになってみてください。

  • 「うわあ、ダマシにやられたぁ!含み損が増えていく!」
  • 損切りしたくない!」
  • 「戻ってくれたら建値で逃げよう……」

よくあるものとしては、こういう感じでしょうか。

恐怖と不安で冷たい汗が出て、目はチャートに釘づけになっているかもしれません。

  • 「思惑と違ったから、さっさと損切りしよう」

もしあなたがこう思ったのなら、生き残れる可能性がありますが、多くのトレーダーはそうは思えないものなのです。

さて、チャートはそれからどうなったでしょうか?

「戻れ!戻れ!」と念じていましたが、あとわずかで建値に戻るかというところで、無常にもグングン上昇していってしまいました。

  • 「うわあ!助けてくれ~(泣)」
  • 「なんでやねん!(怒)」
  • 「自分がポジると、いつも逆へいく……(悲)」

この上昇のどこかで、含み損の大きさに耐えられなくなって、ついに決済のボタンを押したのか、それとも強制ロスカットされてしまったのか、それはわかりません。ですが、悲しみや怒りといった感情につつまれている可能性は、かなり高いはずです。

感情が読み取れるもうひとつの例

もうひとつチャートを見てみましょう。

水色のゾーンでは、大勢のトレーダーが売ったり買ったりしていた様子が、ローソク足から見てとれます。

サポートラインを抜ける説明画像

そのうち、同じ安値をなんどもつけて、いわゆるサポートラインができました(青いライン)。

しかし、その青いラインを大きな陰線が下抜けました(赤い矢印)

この瞬間、青いラインよりも上のレートで買いポジションを持っていたトレーダーは、全員、含み損をかかえ始めたのです。

ここでも、建値に戻れば撤退したいと思う多くのトレーダーが、不安と恐怖のなかで「戻れ!戻れ!」とお祈りをしていると考えられます。

しかし、レートは青いラインを上回ることなく、そのまま下落していったのでした。

そこでの買いトレーダーたちの感情は“恐怖”であり、そこから派生した怒りや悲しみにつつまれているのです。

恐怖におそわれるポイントをつかった戦術

ここでは詳細にふれませんが、人間は恐怖におそわれると行動がとてもシンプルになるので、行動が読みやすくなります。

つまり、恐怖におそわれた人の行動を利用して、有利なポジションをもつというトレード戦術があり、それはとても優位性があるものなのです。

いろいろな視点で「人々が恐怖におそわれるポイント」を見つけ出し、それを根拠にしてポジションをもとうとするのが、優位性のあるトレード手法によく見られる傾向だったりします。ちなみに私のトレード手法も、そういう風に構成されています。

集団心理を踏まえたチャートパターンの使い方について、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

『ダブルトップ・ダブルボトム』の意味とトレード方法とは?相場心理を読む
あなたは、ダブルトップやダブルボトムのチャートパターンで、思ったようにトレードできていますか?教科書的に「ネック...

ローソク足チャートで何をすればいいのか?

ここまでの内容を一度まとめておきます。

ここまでのまとめ

  1. 最も大切な情報は、値動きそのもの=ローソク足チャートである。
  2. ローソク足チャートには、あらゆるトレーダーの売買が記録されている。
  3. ローソク足チャートには、トレーダーたちが感じた恐怖が描かれている。
  4. そうした情報をもとにしたトレード手法には優位性がある。
  5. だから、ローソク足チャートに注目することは、強いトレーダーになるための大切なポイントである。

では、他のトレーダーの動きを見極められるスキルを身につけ、他のトレーダーが恐怖を感じるポイントでトレードするには、どうすればいいのでしょうか?

その答えもまた、ローソク足チャートにあります。

今のあなたがチャートを見て、他のトレーダーの動きを見極められないのも、他のトレーダーが恐怖を感じている場面を見極められないのも、原因は同じです。

そもそも、「他のトレーダーの動き」を見る経験が足りないため、状況の判断ができなかったり、思わぬ動きに驚いて動揺して感情的になってしまうのです。

そのため、他のトレーダーを利用するどころではなくなり、強いトレーダーに利用されてしまう結果になる──すなわち、負けてしまうわけです。

要するに、ローソク足チャートを見る経験が圧倒的に不足しているのです。

過去のローソク足チャートをたくさん見て、相場のありのままを知る

テクニカル指標が一切表示されていないローソク足だけのチャートを、とにかくたくさん見てみることから始めましょう。

具体的には、あなたの使っている取引ツールのチャートで、ローソク足だけを表示させて、世界中のトレーダーたちが繰り返してきた売買を、ひたすら眺めてみるのです。

あなたの取引ツールには過去のデータが少ない場合は、MT4という無料ツールを使うのがオススメです。

以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

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まずは、日足なら10年分以上、1時間足なら2~3年分、5分足なら数ヶ月分くらい見てみましょう。

ザーッとスクロールさせながら眺めてみたり、一画面ずつジックリと観察してみてください。

相場のありのままの姿をながめてみるのです。

ドカン!と動いたり、グズグズと横ばいになったり、ダラダラ上昇・下降したり、さまざまなチャートの表情をそのまま眺めてみましょう。

ローソク足があるということは、そこで売買が成立したということです。

極端な高値や安値をよく見て、そこでトレードした人がどんな気持ちになっていたかを想像してみましょう。

チャートソフトに用意されているデータによりますが、できれば、いろいろな時期のチャートを見てみてください。

例えば、リーマンショックや東日本大震災やスイスショックの頃の値動きを見て、異常事態と呼べるものがどういうものかを知り、そしてそんな中でも、いつもの動きがスケールを変えて再現されているということも知ってください。

また、値動きのない穏やかな状況というものが、重要指標の発表をひかえた「嵐の前の静けさ」だったりすることを知ってください。

値動きの特徴については、以下の記事を参考にしてください。

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こうしたローソク足チャートの観察を何度もくり返していくことで、相場のよくある値動きというものが、自分なりに理解でき始めます。

その理解こそが、トレード中の安定した心理状態の土台となり、ゆくゆくは、他のトレーダーの動きを見極められる力へとつながっていくのです。

最後に~チャート検証の第一歩はここから始まる

では最後に、要点をもう一度お伝えしておきます。

まとめ

  1. 最も大切な情報は、値動きそのもの=ローソク足チャートである。
  2. ローソク足チャートには、あらゆるトレーダーの売買が記録されている。
  3. ローソク足チャートには、トレーダーたちが感じた恐怖が描かれている。
  4. そうした情報をもとにしたトレード手法には優位性がある。
  5. だから、ローソク足チャートに注目することは、強いトレーダーになるための大切なポイントである。

この記事によって、ローソク足チャートとしっかり向き合うことがいかに大切なことなのか、その一端を少しでも感じてもらえたならば嬉しいです。

ここまでの内容は、実は裁量トレードの検証の初歩であり、ここから本格的な検証へと進んでいくことになります。

検証については下の記事で詳しく解説していますので、併せて参考にして下さい。

FXの検証方法が分からない人へのアドバイス。トレード手法の作り方とは?
「FXの検証方法が分からない!」というのは、とても多い悩みです。検証ができなければトレード手法を作ることも出来ま...

以上、インジケーターの前に知るべき、ローソク足チャートの情報の見方──についてお伝えしました。

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ここで一冊、無料で手に入るおすすめのFX入門書『維新流トレード術』を紹介します。

この『維新流トレード術』はテクニカル分析の入門書で、相場の大衆心理(集団心理)を背景にしたテクニカル分析について、初心者にも分かりやすく解説された本です。

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チャートを前にして、あなたがハラハラドキドキ感情的になってしまうのと同じように、チャートの向こう側にいる多くのトレーダーたちも感情的になっています。

これは人間である以上は避けられない面があるわけですが、要するに「市場参加者たちは感情的に行動している」のであり、相場の大衆心理(群集心理・集団心理)を知ることがFXで結果を出すための重要要素なのです。

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