あなたは、普段からコーヒーを飲んでいますか?
FXのチャート検証が進まなかったり、夜のFXトレードの成績が良くなかったりするのは、もしかしたら、そのコーヒーの影響かもしれない──そう聞いたら、どう思いますか?
今回は、私が実際にコーヒーをやめたときの体験談(離脱症状)と、コーヒーを飲むことで生じるFXの意外なリスクについてお伝えします。
私が実感した「カフェイン断ち」の効果を知れば、あなたもちょっと試してみたくなるかもしれませんよ?
私の過去の「コーヒー生活」について
今から数年前までは、一日にマグカップで1~2杯、濃いめのコーヒーを飲んでいました。大きめのスプーンで、山盛り二杯のインスタントコーヒー(ネスカフェ)をカップに入れていました。
当時の起床時間は遅かったので、飲むタイミングは朝昼兼用の食事を終えた12時前ごろでした。
コーヒーを飲んで「さあ、今日もがんばっていこう!」という感じで、その後は過去チャート検証とフォレックステスターでの練習トレード、さらには為替チャートの監視をしながら、情報収集や読書をするなどして、FXの取り組みを続けていました。
こうしたコーヒー生活を土日も関係なく、ずっと続けていました。
FX取引にもたらすコーヒー(カフェイン)の効果
ちょっとここで、コーヒー(カフェイン)がもたらす効果について、とりわけFXトレードへの効果についてまとめてみましょう。
コーヒーの成分である「カフェイン」には、脳の中枢神経を興奮させることで意識を覚醒させて、眠気や疲労感を消したり、一時的に集中力を高める効果があります。
これらの効果は、為替レートの値動きへの集中をうながしたり、チャートパターン認識を迅速におこなったりする上で役立ちますし、長時間の為替チャートの監視の疲れを癒やしてくれたりもします。
こうした効果は一般的によく知られているもので、私も実感として理解しています。
カフェイン効果は、サラリーマンFXトレーダーの強い味方?
あなたが昼間に仕事をして夜にFX取引をしているなら、こうしたカフェインの効果は、とてもありがたいものだと感じているでしょう。
夕食後にコーヒーを飲んで、気合いを入れてFXチャートに向かう──そんな人も多いかもしれません。
しかしカフェインの副作用として、眠り難くなったり、めまいがしたりといった症状が出ることがあります。
ですからFX取引を終えた深夜、そこからベッドに入っても、なかなか寝付けないということが起こってきます。
「これは、さっきのFXトレードで興奮していたからだ」なんて思うかもしれませんが、実際にはコーヒーのカフェインによる影響かもしれません。
「なんだか体がフワフワするなあ、疲れてるのかな?」という場合も、カフェインによる“めまい”が出ているからかもしれません。
カフェインが私にもたらしていた効果(?)
私がコーヒーを飲んでいたころ、印象的だった効果があります。
コーヒーを飲んだ後、シャキッとするというか、やる気のスイッチが押されたような感覚があって、「あれをしよう、これもしよう」という気もちが、ワーッ!と高まる感じがするのです。
こういう言い方が正しいか分かりませんが、いうなれば「多幸感」を感じられたのです。
極端にいえば、「いろいろな可能性が目の前にあって、それに取り組める自分、ラッキー、ハッピー!」みたいな感覚におおわれるのです。
いま思い返してみても、なんだかちょっといき過ぎた感じがしますが、毎日習慣としてコーヒーを飲んでいた頃は、こういう感覚を日常的なFXの取り組みのなかで普通に味わっていました。
しかしカフェイン断ちをして気づくのですが、こうした幸せの感覚は、私にとっては「まやかしの幸せ」だったのです。
カフェインによって得られた「幸せな感じ」というものは、後で冷静に振り返ってみたときには受け入れ難いもので、地に足が着いていない感じが強くありました。
それはまるで、酔っぱらった次の日にその様子を振り返って恥ずかしくなるようなものだったのです。
FXトレーダーの私がカフェイン断ちを決めた理由
そもそも私がコーヒーをやめようと思った理由のひとつは、冬場に感じていた「つま先の冷え性」をなんとかしたいと思ったからです。
実はカフェインには「血管を収縮させる効果」があるので、私は冬場になると足のつま先が冷えてしまっていたのです。
じっとしながら為替チャートを監視していると、足の冷えはさらに酷くなります。
ちなみに、この「血管の収縮効果」を利用して、頭痛薬にはカフェインが配合されていたりします。
カフェインで血管を収縮させることによって、神経への圧迫が取り除かれる結果、頭痛が抑えられる可能性があるのです。
長年しんどい思いをしてきた「つま先の冷え性」。
この原因として、日頃のコーヒーの影響が考えられるということが分かったので、「この冷え性が治るなら、カフェイン断ちを試してみる価値がある」と判断しました。
「副腎疲労の解消」という、もう一つの大事な理由
そしてコーヒーをやめようと思った、もうひとつの大事な理由は「副腎疲労の解消」でした。
副腎(ふくじん)というのは、腎臓(じんぞう)の上にあるアーモンド粒ほどの小さな臓器です。
副腎は、体調や感情にかかわるホルモン(アドレナリンやコルチゾールなど)が放出される、とても大切な器官です。
カフェインを過剰に摂ると、この副腎に大きな負担をかけてしまう可能性があり、その結果、副腎がくたびれてしまう──つまり副腎疲労を起こしてしまうのです(これをアドレナル・ファティーグといいます)。
この副腎疲労になってしまうと、やる気や集中力が下がったり、疲れやすくなったり、感情が不安定になるなど、体調全般に悪影響をおよぼしてしまいます。
何よりもこうした不調は、FX取引に直接的な影響をおよぼすリスクになるのは明らかです。
集中力が下がったり疲れやすくなったりすれば、為替チャートを前にしたテクニカル分析がおろそかになり、エントリーチャンスを逃し、的確な判断も出来なくなって、注文を正しく執行することが不可能になります。
感情が不安定になってしまうと、目の前の為替レートの動きに動揺して翻弄されてしまいますし、損切りになったら怒りや恐怖に襲われて冷静さを失ってしまいます。
そこで、FXトレーダーである私は、すでに疲労が蓄積してしまっているであろう副腎を休めて、その疲労を解消させるためにも、カフェイン断ちをしようと決意を固めていったのでした。
カフェイン断ちをしたら、離脱症状があらわれた
普段からコーヒーを大量に飲んでいた場合、カフェイン断ちをはじめると「離脱症状」と呼ばれる現象が起きる可能性があります。
離脱症状とは、今まで定期的に体に入ってきていた物質がストップしたとき、その物質に中毒していた体が示す症状(反応)のことです。
例えるなら「今までカフェインをあてにしていたのに、ちっとも体に入ってこないぞ!?」と体が驚いて、不調になってしまうような感じです。
コーヒーをやめて離脱症状が起きると次のような症状があらわれますが、大抵は数日から10日ほどまでに収まります。
カフェインの離脱症状の具体例
- 頭痛。
- イライラ感。
- 集中力の低下。
- 疲労感。
- 寝過ぎてしまう。
- 筋肉や関節の痛みなど。
カフェインからの離脱症状(私の場合)
毎日、結構な量のコーヒーを飲んでいた私にも、カフェイン断ちを始めて二日後に、離脱症状があらわれ出しました。
最初のうちはチャートを監視したり検証をしながら「今日は、やけに頭痛がするなあ……」と思っていたのですが、頭が痛いだけではなく、ぼ~っとしてきて、そこへ太ももや腕が筋肉痛になったり。
さすがに「なんだこれは?」と思って調べてみたところ、これが離脱症状だということが分かりました。
離脱症状で特徴的だったのは、感情面での影響でした。
「イライラする」というのとはちょっと違って、なんというか、「ねちっこく、嫌味っぽい言動」を取りやすくなってしまいました。
こういうことは当人の性格によるものが大きいのだと思いますが、私の場合は、自分のネガティブな性格が一時的に強調されたような状態になりました。
こうした離脱症状が収まるまでには、およそ5日かかりましたが、目立ってしんどかったのは最初の2日ほどで、後は気だるい気分におおわれていたような感じです。ただ筋肉痛は長引いて、小さな違和感が2週間ほど続きました。
カフェイン断ちをした後の体調変化
コーヒーをやめてみてよく分かったのは、実は「カフェインからパワーをもらっていた」のではなく、カフェインの刺激によって「自分のパワーを前借りしていた」という事実です。
実際、カフェインによって疲労感が解消されるのは、疲労物質を除去しているからではなく、脳や身体が疲労物質に反応しづらくなって「一時的に疲労を感じにくくなっているだけ」ということが科学的にも明らかになっています。
はっきり言ってしまうと、カフェインには疲労物質を除去する作用はないのです。
参考 疲労回復法のウソ・ホント、カフェインや入浴は本当に効く?
ですから、コーヒーを飲んでいた頃の私は、夕方から夜にかけて、FXトレードの取り組みの成果や効率が大きく下がっていましたし、日中のチャート監視中も胸がザワつくような焦燥感があって、長時間コンスタントにFX取引に集中し続けるのが困難な傾向がありました。
コーヒーをやめたら、一日中ねばりのある集中力が出せるようになり、特に大量の過去チャート分析をおこなう検証作業が、はかどるようになりました。
当初は「まあ、もともと面倒で大変な作業なんだから仕方がないよね」と思っていた面もありましたが、実際は違ったわけです。
ForexTester2での練習トレードも、その回数と質が上がり、FXトレードの結果自体も数十%ほど良くなりました。
また、睡眠の質も良くなり、朝スッキリと起きられるようになりましたし、週に何日かはグッタリと寝すぎてしまう傾向があったのも、ほぼ無くなってしまいました。
元々お酒もほとんど飲まずタバコも吸わないので、「自分は不健康ではない」という思い込みがありましたが、思わぬところで体に負担をかけ続けていたことが発見できたのは、大きな収穫でした。
「こんなに効果があるなら、もっと早くカフェイン断ちをすればよかったなあ」と思うと同時に、何かきっかけがないと、なかなか実行しようとは思わないだろうとも感じました。
もしあなたが、以前の私と同じような不調を抱えているなら、コーヒーをやめてみたり、量を減らしてみることで、体調が良くなって、FXの取り組みが上手くいき始める可能性があります。
ですから、この記事が「ひょっとして?」と気づくきっかけになれば嬉しいです。
でもコーヒーは好きだから、カフェインレスコーヒーを楽しむことにした
ちなみに、その後の私は、コーヒーの味と香りが忘れられず、カフェインレスコーヒー(デカフェ)を飲むようになりました。
やはりコーヒーならではの香りにはアロマ効果があると実感していますし、FXトレードの取り組みの気持ちを切り替えるのにも、一杯のコーヒーはいい役割を果たしてくれます。
最初に飲んでみたのは、ネスカフェの赤ラベルでしたが、これはカフェインの除去率が97%のため、飲んでいてもカフェインの感触(味や体の反応)がわずかに感じられるため、これを頻繁に飲むのには抵抗を感じるようになりました。
そこで、色々と調べてたどり着いたのが、マウントハーゲンのインスタントコーヒーでした。
- マウントハーゲン
- 私が日頃から愛飲する、カフェインレスコーヒーの決定版。
マウントハーゲンのインスタントコーヒーは、カフェインの除去率が99.7%と、ネスカフェの1/10しかカフェインが残っていないのです。
つまりマウントハーゲンを333杯飲んで、ようやく普通のコーヒー1杯分のカフェイン量になるということですから、これならカフェインを気にせずに飲めます。
私は子供のころからコーヒー風味のパンやお菓子が大好きで、それもあってコーヒーを愛飲していたので、完全にコーヒーを飲まなくなってしまうのは、とてもさびしい感じがしていました。
ですが、今はネットでほぼ完全なカフェインレスのコーヒーが簡単に手に入るので、とても便利でありがたいと思っています。
マウントハーゲンは、ネスカフェ赤ラベルよりも味にコクがあって、口の中に広がる苦味と酸味のバランスも好みなので(やや苦味が感じられて酸味はおだやか)、カフェインレスコーヒーならこれが為替チャート監視のお供にぴったりです。
FXとカフェインの関係&離脱症状の体験談~まとめ
コーヒーには、脳の中枢神経を興奮させることで意識を覚醒させて、眠気や疲れた感じを消したり、一時的に集中力を高める効果があり、一見するとFX取引にプラスに感じられますが、副作用として眠りにくくなったり、めまいがしたりといった症状が出ることがあります。
普段からコーヒーを大量に飲んでいた場合、カフェイン摂取をやめると、頭痛、集中力の低下、疲労感、筋肉や関節の痛みなどの、「離脱症状」とよばれる現象が起きる可能性がありますが、たいていは数日から10日ほどまでに収まります
もし、あなたが昼間よくコーヒーを飲んでいて、夕方以降、なんだかグッタリした感じがしているなら、一度「カフェイン断ち」をしてみると、夜のFXトレードや検証作業にしっかり集中できる可能性があります。
何だか、おどかすような内容もあったかもしれませんが、コーヒー自体は健康に良い影響も与えますし、その香りにはアロマ効果もあって、心が楽しくなる嗜好品のひとつだと思います。
あなたの体と相談しながら、FXトレーダーとしてコーヒーとの良い関係を考えてみることをおすすめします。
以上、FXにもたらすコーヒーの意外なリスクとは?カフェインの副作用と離脱症状について、お伝えしました。