チャートの背景の色は白?黒?目に優しい色温度の設定方法とは?

モニター画面の色のイメージ画像 その他のFX記事・エッセイ

あなたのチャートの背景の色は、白ですか? それとも黒?

さて、目に優しいカラー設定は、白と黒のどちらなのでしょうか?

この記事では、チャートの背景色を決めるときの大事なポイントと、どうすればもっとも目に優しい設定になるのかについて、ブルーライトや色温度のことも踏まえながら、詳しくお伝えしていきます。

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「黒い画面は目に優しい」の落とし穴

「黒い画面は目に優しい」──こういうコメントを見たことがある人は多いのではないでしょうか?

パソコンのモニター画面は、紙に書かれたものを読むのとはちがって、光源そのもの(光る画面)を見つめることになるので目に負担がかかります。

ですから画面全体を黒くすることで“目に入る光の量”をグッと減らそうというのが、この「チャートの背景色を黒にする」という方法です。

暗い画面を見るとき、瞳孔はいつもより開いている

確かにチャートの背景を黒にすると目に入ってくる光量は減りますので、基本的に目に優しいですが、ここには落とし穴があります。

人間の目は、暗い場所にいるときや暗いものを見ているときは、できるだけ多くの光を目に入れようとするため、瞳孔と呼ばれる部分が広がります。

ですから、大きなモニター画面に黒い背景色のチャートを開いていると、普段よりも広がった瞳孔で、ローソク足やテクニカル指標などを見ていることになるわけです。

「明るさ」が強いと、かえって目に悪い

瞳孔がいつもより開いた状態で、黒い背景色に浮かんだ「明るいローソク足やテクニカル指標」などを見つめることは、いうなれば、「いつもまぶしく、目くらましを受け続けている」ような状態だということです。

つまり、いくら背景色を黒にして暗くしていても、そこに表示されるローソク足やテクニカル指標が明る過ぎると、かえって目に負担がかかってしまうのです。

これでは、いくら目に優しい色かどうかに気を使っていても意味がありません。

まぶしいヘッドライトの写真

例えば、昼間に車のヘッドライトを見てもまぶしく感じませんが、夜間にヘッドライトに照らされると、目を開けていられないくらいまぶしく感じるものです。

これは夜の暗さのなかで瞳孔が開いて、少しでも多くの光を取り入れようとしている状態になってるからで、そこにヘッドライトの光が入ってくるのは刺激が強すぎるのです。

目に負担が掛かっていないかチェックする方法

今のモニター画面があなたの目に負担がかかる状態なのかどうか、かんたんにチェックする方法があります。

これは背景色が黒でも白でも、同じようにチェックできます。

部屋の白い壁やふすまを見てみよう

まず、普段通りのモニター画面でトレードしたりチャート検証をして、いつも通りに過ごします。そして、部屋の白い壁や、白いふすまを見つめてみましょう。

黒い背景色をつかっている場合は、そこにクッキリと「黒っぽい模様」が浮かび上がって見えませんか?

白い背景色をつかっている場合は、そこにクッキリと「黒っぽい長方形」が浮かび上がって見えませんか?

もしそうなら、あなたのモニター画面は明る過ぎて、目への刺激が強い可能性があります。

この現象は、「網膜による残像効果」とよばれるものです。
網膜の一部分に強い光が当たると、その光と「反対の色(補色)」が感じられるようになるため、白い壁などを見たとき、そこになにか「別の色」があるように見えるのです。

目に優しい色になるように、モニターを設定にする

目に優しいモニター画面

ではどういう設定にすれば、目への刺激が少ない、目に優しい色のモニター画面にすることができるのでしょうか?

モニターの「明るさ」の設定を下げよう

まず最初に試してもらいたいのが「明るさ(輝度)」の設定です。

あなたにとって目に優しい明るさにするための簡単な方法があります。

それは「白いコピー用紙」と「白いモニター画面」を横にならべて、どちらも同じように見えるように、画面の明るさを調整するという方法です。

「白いモニター画面」にする簡単な方法は、ウィンドウズ標準アプリの「メモ帳」を起動して、そのウインドウを「全画面表示」にすることです。

そうして、ならべたコピー用紙とモニター画面に視線を行き来させてみて、モニター画面がまぶしく感じない程度の明るさに設定します。

また、文字がプリントされたコピー用紙と、文字が表示された「メモ帳」の画面をならべてみるのも、いい比較対象になります。

「白いコピー用紙」をつかった方法について、以下のリンク先で写真付きで解説されていますので、参考にして下さい。

参考リンク 【Point 5】ディスプレイの明るさ設定を見直す|EIZO

ブルーライトへの対策をしっかりとしよう

明るさを下げてまぶしさが無くなったらそれでOKかというと、そうではありません。

大事なポイントは、ブルーライトをおさえる対策をすることです。

ブルーライトとは?
人が目で見ることのできる光の中で、最も紫外線に近く、波長が短い「強いエネルギー」を持つ光で、長時間浴びると身体に負担がかかると言われています。

ブルーライトが強い状態のモニター画面を長時間見つづけていると、目のちらつきや、目の奥の痛み、イライラ感や集中力の低下といった症状を招いてしまいます。

こんな状態でチャートを見続けてFXをしていては、いいトレードが出来るとは思えません。

パソコンに向かい続けることは、ただでさえ身体に負担がかかるものですから、そこで防げるものは可能な限り対策したいものです。

ですからブルーライト対策は、FXにおいて重要事項なのだ──と私は考えています。

ブルーライト対策「色温度の調整」

おすすめのブルーライト対策は、モニター画面の「色温度」を下げることです。

ブルーライトをカットする専用のメガネを使う方法もありますが、それよりも簡単に今すぐ出来る対策が、この「色温度」を下げることなのです。

もしかすると、あなたは「色温度」ということばを、初めて聞いたかもしれませんね?

「色温度」とは、色の違いを測るための尺度で、暖色系(赤やオレンジ)は「色温度が低い」、寒色系(ブルーや紫)は「色温度が高い」と表します。

下の図でいうと、左側が色温度が低く、右へいくほど色温度が高くなります。

色温度のイメージ画像

パソコンのモニター画面には、この色温度を調整する機能があって、これを調整することによって、ブルーライトを低減させられるのです。

具体的には、モニター画面の色温度を下げることで、画面の色を全体的に「暖色系」に変えることができ、その結果、ブルーライトの量をグッと下げられるのです。

色温度を下げて目に優しい色にする方法

モニター画面の色温度を下げてブルーライトを減らし、目に優しい色にする方法は、つぎの通りです。

  1. モニターの画質調整ボタンを操作する方法。
  2. ウィンドウズのグラフィックのプロパティを操作する方法。

もし、モニターの画質調整機能に、色温度の設定画面に「6500K、5000K」といった選択肢がある場合は、そのなかで低い数字を選ぶことで色温度を下げることができます。

「K」という単位は「ケルビン」といい、色温度の単位です。
日中の太陽の光は5000K~6000K、昼光色の蛍光ランプが約6500Kで、一般的なテレビ画面やパソコンのモニター画面は、なんと9300Kもあって、普段から青っぽい画面を見ているということになります。

「6500K」といった選択ができない場合は、「赤・緑・青」の三原色を個別に調整して色温度を下げていきます。

「赤・緑・青」の調整の方法

「赤・緑・青」を個別に調整してブルーライトを低減させる場合は、「青」を少しずつ下げていきます。

徐々に画面が「オレンジ色っぽく」なっていくと思いますが、これが、ブルーライトが低減していっている状態です。

ここでひとつ、コツがあります。

それは、「青」を下げた量の半分くらい、「緑」も下げることです。

例えば、「青」をマイナス10に設定したのなら、「緑」はマイナス5に設定します。

こうすることで、自然なバランスでブルーライトをカットできるので、見た目の違和感がなくなり、おすすめです。

※グラフィックのプロパティを操作する方法は、以下のリンクが参考になります。

参考リンク PCメガネ不要!無料で出来るブルーライトカット方法|NAVERまとめ

ブルーのローソク足を使っていませんか?

さて、ブルーライトの問題点を知ると、チャート画面にブルーのローソク足を表示することに抵抗を感じるようになると思います。

これは、チャートの背景色が白でも黒でも同じことで、そこにギラギラと青いローソク足が表示されている状態は、目に優しいとはいえず、大きな負担がかかっていると考えられます。

もしあなたが、これまで青いローソク足を使い続けて慣れていたり、「好きなのでやめたくない!」というのであれば、まずは色温度をグッと下げてみることをおすすめします。

人間の目はおもしろいもので、色温度を下げた直後は「オレンジだ!」と違和感を感じるのですが、早ければ数10分~数時間、遅くても一日二日すると、その色のバランスに慣れてしまいます。

ですから、グッと下げた色温度のモニター画面でも、すぐに以前と同じように「青いローソク足だ」と感じられるようになるはずです。

その上で、青いローソク足を「少しグレー寄りの青」へと調整する(彩度を下げる)ことで、さらに目に負担の掛かりにくい青色にすることが出来ます。

実際、青色と赤色のローソク足の組み合わせは認識しやすいため、多くのトレーダーに人気がありますので、こうした対策を取って負担を下げながら「青色」と付き合っていって欲しいと思います。

私のチャートの色設定について

ここで参考までに、私が日ごろ使っているチャートの色設定についてお話しようと思います。

まず白背景と黒背景の両方を長年にわたって試してきましたが、現在は「黒背景に、独自の青と赤のローソク足」を表示させるスタイルに落ち着いています。

また、輝度(明るさ)は低く抑えており、色温度も相当低く設定しています。

青いローソク足は、いわゆる一般的なブルーではなく「くすんだ淡い水色」に設定していて、赤いローソク足も同様に「わずかにピンク寄りの、くすんだ暗い赤色」になっています。

設定の最重要ポイントは「長時間見続けても疲労しにくいこと」です。その上で、パッと見てローソク足の誤認が起きないようなバランスを探っていきました。

つまり黒背景に浮かび上がる「青と赤のローソク足の見え方の差異」に注目したわけで、私の場合はこのような配色がしっくりきたということです。

色設定を探る際に悩むであろうポイントは、多くの人の場合、青いローソク足についてだと思います。

見やすい「青」になっているかの判断基準として私が念頭に置いたのは、ローソク足の輪郭が明瞭に捉えられるかどうかでした。

試してみると分かるのですが、いわゆるブルー(RGB設定でいうところの「0,0,255」)のローソク足は、ギラギラと感じる上に輪郭がにじむようにぼやけて見える人が多いと思います。

この輪郭のボケ・にじみを解消するには、いたずらに明るさを増したり逆に暗く抑え込むのは逆効果で、かえって見辛くなります。

そこで水色方向へ色をズラし、さらにグレーを加える(彩度を下げてくすませる)という調整をすることで、輪郭がハッキリする上にギラつきも減少させられるはずです。

あなたも青いローソク足を使いたい場合は試してみて下さい。

チャートの背景の色&カラー設定~まとめ

黒い背景色だからといって、必ずしも目に優しいというわけではなく、モニター画面の明るさが強いと、表示されているローソク足などの明るさが目の負担になります。

そこで背景色が白であれ黒であれ、明るさを適切に調整して、目に優しい色にすることが大切です。

さらにブルーライトをカット(低減)することも重要で、そのためにはモニター画面の「色温度」を調整して下げてやることが効果的です。

以上、チャートの背景の色は白?黒?目に優しい色温度の設定方法とは?について、お伝えしてしました。

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