『MT4』とは?世界標準のチャート分析ツールの解説とその歴史

MT4のチャート画面 MT4&ForexTester5

MT4とは、FXトレードをするための取引ツールで、正式名称は「MetaTrader4(メタトレーダー4)」といいます。

為替取引(FX)の世界では文字通り「世界標準のチャート分析ツール」といえる、スタンダードな存在です。

現在は次のバージョンである「MT5」への移行が進められていて、海外のFX会社を中心にMT5が採用され始めていますが、MT4はまだまだFXの最前線で活躍している取引ソフトです。

この記事ではMT4の特徴や利用上のメリットなど、MT4の解説と関連情報をお伝えしていきます。

この記事を読むことで、ワンランク上の高機能チャートをつかったFXトレーディングが可能になるでしょう。

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MT4は世界標準のFX取引&チャート分析ツール

MT4(メタトレーダー4)とは、FXトレードをするためのチャート分析&取引ツールです。

為替取引の世界で最もメジャーかつ、最も利用されているFX取引プラットフォームであり、テクニカルインジケータといった分析ツールや自動売買など、優れた拡張性をもっています。

こうした特徴から、わずかなカスタマイズや拡張機能の導入をするだけで、誰でも簡単にプロレベルのテクニカル分析環境を手にすることが可能です。

MT4は海外製のソフトですが、日本語に対応していますので操作に戸惑うことはありません。

パソコンにMT4をインストールし、FX口座のアカウント情報を入力することで、誰でも無料でMT4を利用することができます。

日本の場合、FX会社が取引ツールを用意してくれている場合がほとんどですが、海外のFX会社では、独自の取引ツールは用意せずに、MT4を利用するようになっているケースが多くみられます。

また、よくあるMT4の利用方法としては、FX会社のMT4のデモ口座アカウントを取得して、チャート分析ツールとしてMT4をつかう(売買は別のFX会社で行う)──という方法があります。

この場合は、MT4でチャート分析を行いながら、エントリーと決済の注文はいつものリアル口座の発注画面で行うスタイルになります。

MT4をインストールして設定する方法

現状、MT5への移行が徐々に進んでいるわけですが、トレーダーの間では依然としてMT4が主流です。

そもそもMT4以外を使うつもりがない(他の選択肢は考えられない)というFXトレーダーも大勢います。

「MT4をつかってFXトレードをしたい」という場合におすすめなのは、MT4を採用しているFX会社で口座を開いて、そのFX会社からMT4をダウンロードして使うという方法です。

国内のFX会社では、MT4が利用可能なことを前面に押し出してアピールしているところが多くあります。

その中でも以下のFX会社がおすすめですので、こちらから口座を開設してMT4をダウンロードしてください。

口座開設 OANDA証券|公式サイト

詳しくは、下の記事で解説しています。

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現在はMT5への移行が進められているが……

あなたが初めてMT4を使うというのであれば、2018年現在なら、MT5を試してみることも検討してみてください。

開発元のメタクオーツ社は、2016年頃からずっと「MT4の提供は停止する」とアナウンスしていますし、上述のように既に公式サイトからのダウンロードは出来なくなっています。

昨年の秋頃から、メタクオーツ社はMT5への移行を強行に進めるようになってきていて、現在ではMT4のビルド1080未満のものはサーバーに接続できなくなっているようです。

また、同社はFX会社へのMT4の新規提供を終了するという情報もありますが、現状を踏まえると、メタクオーツ社がこうしたアピールをすること自体は理解できなくもありません。

個人的な予想としては、MT4は今後も当分の間はチャート分析ツールとしての主流であり続けると考えています。

なぜなら現状では、MT4が完全に利用不可能になってしまうことによるFXトレーダーとFX会社のデメリットが、あまりにも大きいからです。

MT4を使うことが、現在のトレーダーとFX会社の双方にとってWin-Winである以上、これを覆せるだけのメリットが現れない限りは、今の状況が何らかの形で継続するものと思われます。

もしあなたがMT5を試してみたいなら、こちらのアヴァトレードがおすすめです。国内業者では数少ないMT5口座対応業者です。

リンク アヴァトレード「MT5口座」|公式サイト

MT4の魅力は高いカスタマイズ性

MT4の最大の特徴は、MQLという独自のプログラミング言語を搭載していることです。

このMQLを利用して、世界中のFXトレーダーたちが便利なインジケーターの開発を行っていて、それは「ひとつの文化」といっていいほどの歴史の厚みがあります。

インジケーターというと、テクニカル分析につかわれる「MACD」や「ストキャスティクス」といったものをイメージするでしょう。

しかし、私がMT4でもっとも役立つと思っているインジケータは、「チャート分析の環境を便利に整えてくれるインジケーター」です。

チャート分析が素早くスムーズにできるインジケーター

「チャート分析の環境を便利に整えてくれるもの」としては、例えばマルチタイムフレーム分析をスムーズにおこなうための、複数時間足チャートの同期ツールがあげられます。

例えば日足に引いたサポート・レジスタンスラインが、すぐに1時間足や15分足にも反映されれば、チャート分析はとてもスムーズになります。

また、「チャート上に上位時間足のローソク足を拡大表示させる」というインジケーターもあり、これも便利です。

他にも「通貨ペア同士の強弱関係」を表示させるものや、「陽線・陰線の出現率」を棒グラフで表示させるものなど、「あったら便利!」なインジケータが、豊富に存在しているのが魅力です。

そうしたインジケータを組み合わせて、自分なりのチャート分析環境を作っていくことで、トレード中の余計な判断やストレスが減り、集中して本来のトレーディングスキルを発揮できるようになります。

こうしたインジケーターの入手において、私がとてもお世話になっているのが、こちらのサイトです。

参考 HT FX (MT4・MT5で快適トレード)

HT FXさんでは、数々のインジケーターが無料公開されており、アップデートも重ねられています。私のMT4環境では、こちらのサイトのインジケータをいくつも利用させて頂いています。

※MT4でのチャート分析や、検証に役立つインジケーターについては、下の記事でも取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。

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MT4の歴史を振り返る

MT4は正式名称を「MetaTrader4」といい、キプロスにあるMetaQuotes Software Corp.(メタクオーツ社)によって作られました。

ちなみに末尾の「4」はバージョンナンバーを表しています。ということは、その前に「MetaTrader3」もあったということです。

そこには色々と歴史がありそうですので、少し探ってみましょう。

メタクオーツ社の歴史は2000年に始まった

メタクオーツ社は、2000年にロシアで設立されました。

ですから、この記事の執筆時点で既に18年の歴史をもっているわけで、ドッグイヤーといわれるITの世界では、ある意味で老舗の部類に入る会社だといえるでしょう。

2000年に「FX Charts」という為替取引(FX)用のチャートツールが開発され、これは当時のトレーダーのあいだで、その操作性の高さと低価格から評判になったとのこと。

その結果、当時のFX取引プラットフォーム(チャートツール)市場で、すぐに有利なシェアを獲得して、いくつかの証券会社にも導入されることにもなりました。

MQLを引っさげて新ツールが登場

スタートダッシュが上手くいったメタクオーツ社は、この成功を受けて新たなチャートツールの開発に打って出ます。

その名も「MetaQuotes」です。

そう、自社の名前を冠した取引ツールをリリースしたのです。

この第二世代となるMetaQuotesチャートツールの優れた点は、MQL(MetaQuotes Language)というプログラミング言語が組み込まれたことです。

このMQLによって、独自のテクニカル分析インジケータの開発はもとより、プログラムによる自動売買(システムトレード)が可能になったのでした。

この革新的な進化に、当時のトレード業界は大いに沸き立ったといいます。

MetaTraderの名前が登場

このMetaQuotesはさらに開発が進み、2002年にいよいよ第三世代として「MetaTrader3」がリリースされます。

さらに2003年には、そのモバイルバージョンである「MetaTrader CE」と「Palm用MetaTrader」がリリースされました。

ちなみに当時は、コンパクトで機能が限定された「とても小さなノートパソコン」とでもいうべき「Windowsモバイル」が流行していました。

現在のスマホを、ひと回り~ふた回りほど大きくしたサイズで、有名だったものとしては「シグマリオン2」があります。

今の感覚では、あの機能と画面でどうやってトレードしていたのか不思議なくらいですが、モバイル環境でトレードすることへの要望が強かったのでしょう。

そして2005年にMT4がリリース

2005年、ついに「MetaTrader4(MT4)」がリリースされます。

MT4は、一新された設計デザインのもとに開発され、MQLプログラミング言語も新しくなって登場しました。

これによって、EA(自動売買プログラム)によるトレーディングが、FXの世界で一層活発になっていきました。

利用者数は、世界中で4000万人を超えるといわれており、その性能と利便性への信頼が伺えます。

こうしてMT4は、世界のFX取引ツール(チャート分析ツール)の、事実上のスタンダードとしての不動の地位を確立することになったのです。

MT5のリリースとMT4人気の長期化

それから月日は流れ、MT4が公開された頃とはインターネット環境が大きく変化しました。

当時は最先端の売買ツールでしたが、設計に古さが否めない状況になってきたのです。

メタクオーツ社は2010年、新バージョンのMT5を発表します。

しかしあまりにも巨大になったMT4市場は、MT4という取引ツール自体への依存度を高めていました。

そのため多くのトレーダーは、トレード環境の新しさへの関心よりも「長期にわたる信頼性・安定性」を選択したのでした。

その結果、MT5への移行は遅々として進まず、業を煮やしたメタクオーツ社は、あの手この手で移行をうながす対策をとっていきます。

そしてついに2016年には、公式に「MT4の提供終了」を宣言し、2018年現在ではMT5への移行を進めることが、徐々に一般FXトレーダーの間でも認知されてきている状況です。

MT4はどのような幕引きがなされるのか

MT4はあまりにも出来がよく、あまりにもFXトレーダーに愛用されたがゆえに、その幕引きには混乱と痛みがともなっている──そんな印象があります。

MT4は間違いなくトレードの歴史のなかでも、エポックメイキングなFX取引ツール(チャート分析ツール)として、トレーダーの悲喜こもごもと共にその名が残ることでしょう。

以上、『MT4』とは?世界標準のチャート分析ツールの解説とその歴史について、お伝えしました。

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