- FX用語「さ」差金決済、指値注文、三角保ち合い、三尊、酒田五法…の意味
- FX用語「し」初心者あるある、塩漬け、順張り、指標トレード、証拠金…の意味
- FX用語「す」スリッページ、スプレッド、スキャルピング、スパイク…の意味
- FX用語「せ」専業トレーダー、セットアップ、セリングクライマックス、ゼロサム…の意味
- FX用語「そ」損切り、損益グラフ、相場観、底堅い、底が割れる…の意味
さ行のFX用語リスト
FX用語ピックアップ
「さ行」のFX用語の中から、よく使われている言葉や有名な単語を、いくつかピックアップして紹介します。
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サポートライン
サポートラインとは、テクニカル分析で用いられる手法のひとつで、チャート上で「過去にレートが下げ止まったポイント」を結んだラインのことです。
別名「下値支持線」、もしくは単に「支持線」と呼ばれます。反対に、上げ止まったポイントを結んだラインのことを、レジスタンスライン(上値抵抗線)といいます。
過去にレートが下げ止まったポイントは、それ以上安いレートでは売られなかったことを表していて、そのポイント近辺では相場参加者の買い意欲が強いと見られますので、もし再びそのレートまで下落してきたら、買い支えられる可能性があります。
こういった値動きの傾向を「見える化」するためのものが、サポートラインです。
このラインにレートが近づくと、買いの勢力があらわれて反転~上昇する可能性がありますが、逆に売りの勢力が強くてサポートラインを下抜けると、それまで買いポジションを持っていたトレーダーや、買い勢力をあてにしていたトレーダーたちの損切り注文が合わさり、大きな下落となる可能性があります。
関連記事 『サポートライン・レジスタンスライン』とは?引き方、使い方、機能する理由
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三角保ち合い
三角保ち合いとは、別名「トライアングル」といい、チャート上にあらわれるパターンのひとつで、徐々に値動きの幅が小さくなっていく状況をあらわしたものです。
レートの動きが一定の範囲で変動している状態を「保ち合い」といいますが、三角保ち合いでは、この変動の幅が徐々に狭くなっていきます。
こうした値動きが生じる背景には大きく2つあり、ひとつは、買いと売りの勢力が拮抗していて、どちらもせめぎ合っている緊張感のある状況です。この場合は、どちらかの方向へと大きく動き出す可能性があります。
もうひとつは、指標発表などの材料に乏しかったり、市場参加者が少ない閑散相場だったりする状況です。この場合は、どちらにもブレイクしていかず、グズグズと横ばいの状況が続く傾向があります。
三角保ち合いのバリエーション
三角保ち合いにはバリエーションがあり、それぞれに名前がつけられています。
上昇トライアングルは、高値にできるラインが水平、もしくはそれに近い角度になっているもので、三角保ち合いのなかで安値が切り上がっていることから、買いの勢力が強いことをあらわしています。そのため、高値を更新すると上昇していきやすい傾向があるとされています。
反対に、下降トライアングルでは、三角保ち合いのなかで高値が切り下がっていることから、売りの勢力が強いことをあらわしているため、安値を更新すると下降していきやすい傾向があるとされています。
関連記事 『レンジ相場』とは?その意味とパターンごとの攻略方法を解説
関連用語 チャートパターン、ウェッジ、ブロードニング・フォーメーション、フラッグ、ペナント
初心者あるある
初心者あるあるとは、FXを始めたばかりの初心者がやってしまいがちな、典型的な失敗のことです。
具体的には、次のようなものがあります。
- ポジションサイズが資金に対して大き過ぎて、一回の負けトレードで大きな損失を出してしまう。
- 損切りの逆指値注文を入れずにトレードして、大きな損切りを余儀なくされる。
- 自分が決めた損切りラインに到達しても、自分で損切りができず、含み損を拡大させてしまう。
- 5分足でエントリーしたのに、損切りをしたくないために、1時間足や日足に損切りの根拠を求めてホールドし続けてしまう。
- 思惑通りに動かなかったポジションを「長期投資に切り替えよう」といって、バイ・アンド・ホールドをし始める。
- 様子見すべき場面が分からず、目先の利益を逃したくないとばかり思ってしまい、飛びつきエントリーをくり返してしまう(ポジポジ病)。
- 飛びついたところが最高値になって、一度も含み益になることなく下落していく。
- 含み損がどんどん増えていって、怖くなって損切りしたら、そこから反転上昇していって悔しい思いをする。
- そもそも、エントリーに何の根拠もないまま、感覚的に(値ごろ感で)トレードしている。
- 含み益になると、すぐに利益確定をしてしまう(チキン利食い)。
- 経済指標が発表されることを知らないため、リスクの高い時間帯にトレードをしていしまい、突然の急変に慌てふためく。
- チャートにあらゆるインジケーターを表示させて、未来を当てようとする。
- 負けが続いて資金が減ってきたら、貯金や生活費をつかってトレードを続けようとする。
- etc…
他にもいろいろな失敗がありますが、こうしたことは「初心者の洗礼」として、誰もが通る道なのかもしれません。
「初心者あるある」を乗り越えるためには?
そんな失敗を経てもFXを続けていくためには、こうした失敗で再起不能にならないような、リスク管理の意識が必要です。
リスク管理といっても、難しいことが必要なのではなく、シンプルに「最初は何をやってもお金が減る」という前提で行動すればいいのです。
この前提に立てば、いきなり大きなポジションサイズでトレードすることに、「待った」をかけられる可能性がありますし、大抵は「小さなポジションサイズにしておいて助かった……」と思う結果になるはずです。
もし、ビギナーズラックで利益が出たなら、それは「未来からの借金」だと思うことです。いずれ、その借金を返済するときが訪れますし、そのときのためにも、最初は小さなポジションサイズでトレードすることをおすすめします。
関連記事 『チキン利食い』とは?対策用の分割決済ルールを解説
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関連用語 悪い癖
スリッページ
スリッページとは、売買注文が成立するとき、相場状況の変動(レートの急変など)によって生じる、注文したレートと実際に約定したレートとの差(ズレ)のことです。
例えば成行注文は、FX会社で注文が受け付けられたタイミングのレートで執行される仕組みになっています。ですのでレートが大きく変動している状況だと、思わぬレートで約定することになり、これがスリッページとなって表れます。
また、逆指値注文の場合も注文で指定したレートに達したら、その時点で成行注文が執行される仕組みになっています。
具体的には、高値を少し超えたところに逆指値注文を置いた場合、高値をブレイクして注文したレートに到達すると、そこで成行注文が執行されます。この状況では、売り方の損切りと新規の買い注文が重なるため、レートが急激に上昇していくことになります。
そんな中で成行注文が執行されるため、注文していたレートよりも高いレートで約定する確率がとても高くなります。その結果、スリッページは大きなものになるというわけです。
こうした思わぬ大きなスリッページで、不利なポジションを持ってしまわないために、FX会社が提供する取引ツールには普通、「許容スリッページ設定」というものが設けられています。
許容スリッページ設定を行うことで、この幅以上に離れたレートでは約定しないようにすることができます。しかしその反面、成行注文や逆指値注文が約定されず、ポジションを持てない結果にもなりますから、設定値は慎重に決める必要があります。
約定力の高いFX会社であれば、こうしたスリッページの問題が少なくて済む可能性があるため、約定力の高いFX口座を選ぶための調査・検討をする価値があります。
専業トレーダー
専業トレーダーとは、トレードを職業として生計を立てているトレーダーのことです。
反対に、トレードがメインの職業ではなく他の職業をもっていたり、サラリーマンをしながらトレードをしている人は、兼業トレーダーといいます。
株式相場や商品先物の世界では、専業トレーダーのことを「相場師」と呼んだりもします。これは、伸るか反るかの大勝負をするイメージから生まれたものと考えられます。
ビジネスの世界のエグゼクティブにも多種多様な人・スタイルがあるように、専業トレーダーにも多種多様な人・スタイルがあり、そのトレードスタイルや日常スタイルは一概には語れません。
専業トレーダーに掛かる資金面でのプレッシャー
専業トレーダーは収入がトレードの収益のみであること、そしてその収益がそのまま運用資金でもあることから、資金面でのプレッシャーが常に掛かります。
調子を崩してその月の収益がマイナスになると、次の月は減少した運用資金でトレードしていかなければならず、以前の資金量まで回復させることにも困難を伴います。資金が50%減少した場合、それを回復させるには100%の利益が必要になるのです。
専業トレーダーが資金管理を最重要視する傾向があるのは、運用資金の減少がそのまま廃業の危機に直結しているからです。
その点、兼業トレーダーは、給料や他の事業収入という別のキャッシュフローによって、運用資金の損失補填がおこなえるため、これ自体がひとつの優位性になっています。
見方を変えると、専業トレーダーはある種のハンディキャップを背負ってトレードをしている、と言えるかもしれません。
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関連用語 兼業トレーダー
セットアップ
セットアップとは、トレード手法の要素のひとつで、トレードにふさわしい状況を特定するための条件のことです。
詳しくは下の記事で解説しています。

セットアップが成立したら(条件が満たされたら)、つぎはエントリータイミングの条件が満たされるのを見極めてエントリーし、実際にポジションをもちます。これを、トリガーと呼びます。
具体的なセットアップの例としては、次のようなものがあります。
これらの条件の内のいくつか、もしくは全てが満たされた状況になってから、実際のエントリータイミングを検討し始めます(トリガー条件が満たされるのを待つステップへ進む)。
デイトレードやスキャルピングなどの短期トレードでは、セットアップを明確にしておくことでトレードにメリハリがつくため、集中力の維持と成績の安定につながります。
スイングトレードでは、「セットアップが満たされた段階でポジションを持つ」というスタイルも、よく見られるものです。これは、スイングトレードでは厳密なエントリータイミンの重要性が、他のトレードスタイルに比べて相対的に低いためです。
関連記事 『セットアップ』とは?その意味とトレード手法の重要部品の作り方
関連用語 エントリー、トリガー、ポジションサイジング
損切り
損切りとは、含み損になっているポジションを決済して、損失を確定させることです。
含み損のポジションは、そのまま放置していると、どこまでも含み損が拡大していき、FX会社から追証を求められる可能性があります。
そのまま維持証拠金を下回って強制ロスカットになってしまうと、証拠金が深刻なダメージを受けてしまいますので、自らのリスク管理のルールに従って損切りをおこなうことが大切です。
損切りを難しいものにしている理由の1つは、含み損のポジションを放置していても、いずれ建値にレートが戻ってくる可能性がある点です。
そのため、多くのトレーダーは含み損のポジションを損切りせず、「建値に戻ってきたら、プラマイゼロで決済しよう」と考えがちです。
しかし、何度かそうやって助かった経験があっても、確率的には、いずれ含み損が拡大する一方の状況に陥ることは明らかです。
多くの場面では、「損切りしなければよかった……」と思うかもしれません。しかしそれは、いずれ必ず訪れる「強制ロスカットになってしまうほどの損失」から身を守るための”保険”だと思って、粛々と損切りを行っていきましょう。
損切りをせず、ナンピンによって平均取得単価を現在レートに近づけて、建値撤退をしやすくしようとする方法もあります。しかし、ナンピンは勝つためのトレード戦術として用いるのでなければ、必敗の方法とすら呼べるものなので、おすすめすることは出来ません。
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関連用語 ストップ・ロス・オーダー、強制ロスカット