- FX用語「ま」マージンコール、マイナー通貨、マルチタイムフレーム分析…の意味
- FX用語「み」見送り、ミセス・ワタナベ、南アフリカランド、見逃し…の意味
- FX用語「む」ムーディーズ、ムキになる、無限ナンピン…の意味
- FX用語「め」メンタル崩壊(メンホー)、メンタル・アカウンティング…の意味
- FX用語「も」保ち合い、戻り売り、もみ合い、モメンタム…の意味
ムーディーズ
ムーディーズとは、政府が発行する国債や企業の社債について、その健全性と信用力(利払いや償還能力)を評価・公表している民間企業のことです。
設立当初はアメリカ国内の国債や社債に対して評価をおこなっていましたが、現在ではヨーロッパや日本、オーストラリアでも格付け業務を行っており、格付け業界の中では世界40%のシェアを持つ大企業となっています。
他の有名な格付け会社としては、米国のスタンダード&プアーズ(S&P)、欧州のフィッチ・レーティングスがあります。
ムーディーズは債券の発行元から格付けの手数料収入を受け取り、それらの調査と格付けを行っています。そのため、依頼元の企業や団体との不透明な関係が懸念されており、実際にサブプライムローン問題ではこの点が米議会(公聴会)で追及される事態となりました。
当時サブプライムローン関連の債権は最上級の格付けがなされていたのですが、わずか数日でジャンク級の低評価にまで格下げされたのです。このことから格付けの正当性に強い疑問が抱かれるようになりました。
ムキになる
ムキになるとは、負けを取り戻そうとして何度もエントリーを試みたり、一気に利益を得ようと無謀なポジションサイズでトレードしたりするなど、感情的に加熱した状態に陥って冷静さを失うことです。
この状態に陥ってしまうと、プロスペクト理論によって必然的に損失を重ねてしまう結果になり、あとで激しい後悔にさいなまれることとなります。
こうした状態は「メンタル崩壊(メンホー)」とも呼ばれ、ネット上でよく見かけるエピソードの一つとして知られます。
ムキになることの背景には、トレードの結果(負けや失敗)を「相場が自分を攻撃している」と捉えてしまうという傾向が存在しています。その結果、傷つけられた自尊心を守り回復させようと感情的になって、「相場への攻撃としてのトレード」を重ねてしまうわけです。
こうした行為は、いわば「天に唾する」ようなものであり、結局は自らの首を絞めるだけの結果に終わるといえます。
対策としては、そもそも感情的にならないような仕組み作りをおこなうことが大切です。「トレードはメンタルの世界」といわれることからも分かるように、いかに冷静さを維持できるか、そのためにどんな準備をするかが問われるのです。
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関連用語 悪い癖
無限ナンピン
無限ナンピンとは、もっているポジションが含み損を抱えているとき、同じ方向へのポジションをさらに持つことを、際限なく何度も繰り返し行うことです。
例えば買いポジションをもっていた場合、レートが意に反して下落してしまったとします。
ここで再び買いエントリーを行ってポジションを増やすことで、ポジション全体の平均取得レートが現在レートに近づくため、建値撤退で逃げられる可能性が増すことになります。
言い換えると、「現在の負けトレードの可能性を減らすために、さらに資金をリスクにさらす行為」──それがナンピンということです。
計画的かつ戦略的に行われるナンピンは否定されるものではありませんが、「負けたくないから」という感情的な理由から行われるナンピンは危険極まりないものといえます。
無限ナンピンとは、こうしたナンピン行為を際限なく行うわけですから、そのリスクの高さは計り知れません。資金が底をつき、マージンコールが掛かり、強制ロスカットになってしまえば、文字通り口座は破綻してしまい無一文になってしまいます。
そのときチャートを振り返ってみれば、そこには明確なトレンドが形成されているのが見て取れ、自分がトレンドに刃向かい続けていたことを知ることになるでしょう。
ナンピンについては、以下の記事が参考になります。
参考記事 『ナンピン』とは?その意味を理解して戦術的にエントリーする方法
参考記事 『スイスフランショック』とは?偽りの聖杯手法に溺れたトレーダーたち
無担保コール市場
無担保コール市場とは、銀行や証券会社などの金融機関のみが参加できる「インターバンク市場」のひとつで、金融機関同士が無担保で(もしもの際の財産の差し出しをせずに)短期の資金を融通し合う(資金の貸し借りをする)市場のことです。
「コール」とは、呼ぶ(Call)という意味で、「呼べばすぐ応える市場」という意味でこう呼ばれています。
無担保コール市場での取引は、貸す側と借りる側がそれぞれ希望する金利を示し、短資会社という仲介会社が取引を仲介しておこなわれます。金融機関はこのようにして、資金が余ればコール市場で貸し出して運用し、資金が足りない事態になればコール市場で資金を調達しているのです。
無担保コール市場の特徴としては、金融機関同士による取引のため取引の安全性が高く、大口の資金を効率的かつ容易に融通することが可能という点が上げられます。
無担保コール翌日物
無担保コール翌日物とは、無担保コール市場でおこなわれる取引のひとつで、1日で満期を迎える超短期の貸し借りを無担保で(もしもの際の財産の差し出しをせずに)行います。
金融機関同士で「今日借りて明日返済する」「今日貸して明日返済してもらう」という取引が行われ、このときに用いられる金利のことを「無担保コール翌日物金利」といいます。
この無担保コール翌日物金利は短期金利の代表的な指標であることから、日本銀行の操作対象となっており、誘導水準(目標)が示されています。