加重移動平均線(WMA)とは、テクニカル分析で使用されるテクニカル・インジケーターのひとつで、直近の価格に比重を置いて計算された移動平均線のことです。
ちなみに、一般的な移動平均線(MA)は、単純に一定期間の終値の平均値をもとにして計算されているため、これを「単純移動平均線(SMA)」と呼ぶことがあります。
加重移動平均線では、「現在に近い終値ほど、相場参加者たちに注目されていて重要である」という考え方から、その価値を「加重」して計算しています。
その結果、加重移動平均線は、単純移動平均線と比べて敏感な動きを見せるようになります。
下のチャートは、青いラインが単純移動平均線、赤いラインが加重移動平均線で、どちらも設定は25期間になっています。
比べてみると分かるように、加重移動平均線(WMA)のほうが、同じ設定期間にもかかわらず、為替レートの動きに敏感に反応して近づいていく様子が見て取れます。
移動平均線は、トレンドの状態を把握するための補助として利用できますが、加重移動平均線をつかうと、その「レートに対する敏感な反応」によってフライングエントリーの要因となる可能性も出てきます。
こうした特徴を理解して、過去チャート検証をふまえた上で利用するようにしましょう。
関連用語 指数平滑移動平均線
以上、FX専門用語「加重移動平均線(WMA)」の意味と解説についてお伝えしました。