「動く時間帯」とは、為替市場で取引が活発に行われてレートがよく動き、ボラティリティが高まる時間帯のことです。
為替取引(FXトレード)において取引が活発になる時間帯は、東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場それぞれのオープン時間や、各市場の取引時間が重なる時間帯です。
東京市場で取引されている時間帯(東京タイム)の中では、株式市場のオープン時刻の午前9時から仲値が決まる9時55分までを中心に、ドル円の為替レートが動きやすい傾向があります。
ロンドン市場では、日本時間の15時頃(サマータイム時)から「ロンドン早出勢」と呼ばれる現地早朝参加組の大口トレーダーたちが参戦し始め、ユーロドルが動き出す傾向があります。
それまでのユーロドルのトレンドを一旦否定する値動きが現れたり、停滞していた場合はダマシのブレイクアウトが起きたりするケースが散見されます。
ロンドンタイムでは欧州各国の経済指標発表の結果を踏まえながら、ユーロドルを中心に為替レートが動いていきます。
日本時間の21時30分(サマータイム時)からニューヨーク市場が始まりますが、この時間帯はロンドン市場の後半と重なるため市場参加者も多く、値が動きやすくボラタイルな時間帯といえます。
米国の重要経済指標の発表も合わさり、ユーロドルやドル円、ポンドドルを中心に値が動く傾向があります。
一見するとこの時間帯は、トレードチャンスとなる値動きが現れやすいと感じられる時間帯です。
しかしボラティリティが高まる(為替レートがよく動く)からといって、必ずしもトレードチャンスになるわけではない点に注意が必要です。
短時間で大きく動くレートというものは、短時間で利益になりやすいと同時に、短時間で損失を出しやすいということです。
買っては損切り、売っても損切りという往復ビンタになる可能性も高く、うかつにエントリーを繰り返すと、あっという間に証拠金を失ってしまうでしょう。
為替レートが動く時間帯には、チャンスと共にリスクも潜んでいることを忘れないようにしましょう。
以上、FX専門用語「動く時間帯」の意味と解説についてお伝えしました。