トレード手法とは、優位性のあるトレードを行っていくための、行動(判断)ルールをまとめたもののことです。
FXで利益を上げ続けていくためには、トレード手法に確率的な優位性があることが求められます。
つまり、そのトレード手法を繰り返したときに、総利益と総損失のトータルがプラスになることが必要です。
トレード手法の優位性を「検証」で確かめる
トレード手法に優位性があるかどうかを調べる作業のことを「検証」といいます。
為替レートの値動きには、何らかの相場状況や条件によって「買い勢力と売り勢力のバランスが偏る場面」が生じることがあります。
過去チャートを調べて、この「売買の偏り」が起きる仮説を立て、その値動きの仮説が妥当かどうかを統計を出して調べていきます。
この一連の作業が「過去チャート検証」と呼ばれるものです。
仮説と検証を何度も繰り返しながら、トレードに値する優位性のある相場状況を見極め、その場面でエントリーと決済をするための具体的なトレードルール(トレード手法)を作っていきます。
なお、検証に際しては「極限られた条件でのみ勝てる」というようなトレード手法になっていないか、という点に注意が必要です。
あまりに詳細なテクニカル分析に基づいた条件設定や、特定期間の過去チャートだけで好ましい結果が出るようなトレード手法は、実戦では全く役に立ちません。
このように、限られた相場状況に適応するようにトレードルールを過剰に調整することをカーブ・フィッティングと呼びます。
トレード手法の各要素について
トレード手法は、その要素ごとに複数の部品に分けられます。
- 資金管理のルール(ポジションサイジング)。
- 環境認識のルール(セットアップ)。
- エントリーや決済のルール(トリガー、エグジット)。
いくら優れたセットアップやエントリーのルールだったとしても、資金管理ルールがダメだと利益を出すことは難しくなります。
逆にいうと、資金管理ルールがしっかりしていれば、とぼしい優位性のセットアップやトリガーだったとしても、そう簡単には口座が破綻することは無くなります。
そのため長期的に見ると、資金管理ルールをしっかり作り上げたトレード手法を使うほうが、利益を出していける可能性が高いといえるのです。
トレード手法をどのように実行するか
また、トレード手法を実際に執行(実行)する方法の違い(トレードスタイルの違い)によって、以下のような分類が可能です。
- 『裁量トレード』
トレード手法を全て自分の手で実行する。 - 『システムトレード(自動売買)』
コンピューター上で自動的に実行させる。 - 『ソーシャルトレード(委任売買)』
他の優れたトレーダーが代わりに実行する。
一般に「FX取引」というと、1番目の「裁量トレード」のことを指します。
これは文字通り、あなた自身が為替チャートと向き合い、トレード手法に従ってテクニカル分析をおこない、売買注文を執行していくやり方です。
2番目の「システムトレード」は自動売買と呼ばれるもので、パソコン上で設定されたMT4などのトレーディングソフトが、プログラム化されたトレードルールに従って売買を行います。
3番目の「ソーシャルトレード」は委任売買といって、ソーシャルトレードを扱うFX会社と契約しているトレーダーが、希望者の資金を代わりに運用するというものです。
基本は「裁量トレード」を選択することになると思いますが、人によって向き不向きがありますので、興味があればシステムトレードのことを調べてみるのもいいでしょう。
裁量トレードとシステムトレードのどちらを選ぶにしても、トレード手法の検証作業は必須ですので、しっかりと過去チャート検証を行うようにして下さい。
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関連用語 検証、トレードスタイル
以上、FX専門用語「トレード手法」の意味と解説についてお伝えしました。