建値撤退とは、買いもしくは売りでエントリーしたポジションを、エントリーしたときと同じレート(建値)で決済することです。
その結果、そのトレードはプラスマイナスゼロで終わることになりますが、実質的にはスプレッドや手数料の分だけマイナスになります。
建値撤退が用いられるケースとしては、主に以下のようなものがあります。
- 利を伸ばそうとホールドしていたが、これ以上伸びていかないと判断したので、レートが戻ってきたときに建値撤退した。
- ポジションが含み損になり、状況も想定違いだったと判断したので、レートが建値に戻ってきたのを幸いに建値撤退した。
「1」では、建値撤退したあとに、想定した方向へ動いていってしまい、「建値撤退しなければよかった」と後悔するケースも当然起こります。
下のチャートは、その典型的なケースです(クリックすると拡大します)。
「2」では、損失を確定したくないあまり、建値撤退にこだわり、ずるずると含み損を拡大させていってしまう可能性があります。
同じく、下のチャートは、その典型的なケースです(クリックすると拡大します)。
いずれにしても、感情的な理由で建値撤退をするのではなく、トレードルールに組み込まれた状態で、確率思考に則って、規律を持っておこなう必要があります。
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以上、FX専門用語「建値撤退(たてねてったい)」の意味と解説についてお伝えしました。