経済危機や通貨危機、戦争などの危機が起こった際に買われやすい通貨のことです。
主にその危機とは関係のない国の通貨が選ばれやすく、避難通貨とも呼ばれます。
日本円は、その代表的な通貨のひとつで、「有事の金」と並んで「有事の円」として買われるケースが目立ちます。
2017年の北朝鮮ミサイル問題では、日本に地政学的リスクがあったにもかかわらず、円買いの動きが見られました。
これは、日本は純対外資産(世界中にある日本人の純資産)が世界一多い国であるということから、これが円への信用につながって、円が安全通貨とみなされているからだと考えられています。
その後、長期に渡る経済的停滞、実質的なアベノミクスの失敗など、日本円に対する国際的信用に陰りが出てきているということなのか、有事の際に日本円が買われることが目立たなくなって来ているようです。
安全通貨としての日本円の価値が今後どのようになっていくのか、為替取引を日々おこなうFXトレーダーとしては、レート変動の推移を予測していく上で大いに注目していく必要があるでしょう。
関連用語 基軸通貨、日本円、スイスフラン、メジャー通貨、マイナー通貨
以上、FX専門用語「安全通貨」の意味と解説についてお伝えしました。