ルール破りとは、為替取引(FXトレード)において、事前に取り決めておいたトレードルール(手法)が存在するにもかかわらず、ルールに従わずに別のトレード行動を取ってしまうことです。
「ルール無視」とも呼ばれます。
ルール破りの悪い習慣をもっていると、ルールを破って勝ちトレードになると自分の判断を誇って有頂天になり、反対に負けて損失を出すと「ルールに従っておけば良かった」と激しく後悔する傾向があります。
またトレード中にも、エントリーや決済をためらいやすくなり、常にトレード判断に迷う状態に陥ってしまいます。
結果として「トレードルールがあってもなくても同じ」という状態になってしまうため、多くのFXトレーダーはトレードルールを有耶無耶にしてルールを用いなくなるか、他のトレード手法へと目移りしていくケース(手法ジプシー)が散見されます。
FXでルール破り(ルール無視)をする理由
FX取引でルール破りをしてしまうのは、そもそも自分のトレードルール(手法)を信じていないということが理由にあげられます。
言い方を替えると、トレードルールよりも「その場の自分の判断」に従う方が良いエントリーや決済が出来ると思っている──ということでもあります。
例えば「今から6時間後の天気」の的中率が93.7%という天気予報があったとして、その予報が「大雨になる」と報じたなら、恐らく素直にカサをもって出掛けるはずです。
しかし、見ず知らずの人から突然「今日は雨が降るよ」と言われても、まず信じようとは思わないでしょう。
自分とトレードルールとの関係がどのようなものかによって、ルール破り(ルール無視)をしてしまうかどうかが決まってきます。
ルール破りをしてしまうということは、自分のルールに対する信頼度が低いわけであり、そこには「自分のトレード手法への理解不足」が存在しています。
具体的には、トレードルールの統計的な傾向を明らかにしていないことが大きな要因です。
統計的な傾向といっても難しく複雑な計算が必要なわけではなく、20~30トレード当たりの勝率や損益率(プロフィットファクター)といった基本的な数値を出しておくだけでも、トレードルールへの信頼度は向上するものです。
FXでは、勝ったり負けたりしながらも「このルールに従っていればトータルで利益は積み上がっていく」という信頼が一定以上あれば、自然とルール破りをしなくなるものなのです。
多くのトレーダーが明確なトレードルール(手法)を持たずに感覚的にFX取引をする中で、従うべきトレードルールがあるということ自体は素晴らしいことです。
であるならば、もう一歩踏み込んでトレードルールへの信頼度を高めていって、トレードルールの本来の力を発揮させながらFXで結果を出していってもらえればと思います。
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以上、FX専門用語「ルール破り(ルール無視)」の意味と解説についてお伝えしました。