ルーマニア・レウとは、ルーマニアで使用されている通貨単位のことです。
ルーマニア国立銀行が発行・管理しており、1992年からは変動為替相場制を採用しています。
為替取引におけるルーマニア・レウの通貨コードは「RON」となっています。
FX取引でのルーマニア・レウの特徴について
ルーマニア・レウは取引量の少ないマイナー通貨であり、流動性も低いため、取り扱っているFX会社は限られています。
ルーマニア・レウのFX取引をしたい場合は、「米ドル/レウ(USD/RON)という通貨ペアを扱っているFX会社を利用する必要があります。
その一つは「FOREX.com」です(運営会社であるStoneX証券株式会社は、国内の第一種金融商品取引業者として登録されています)。
米ドル/レウは取引量が少ないため、スプレッドが広く設定されており、さらには必要証拠金も他の通貨ペアと比べて多く必要とされています。
ドル円やユーロ円などの通貨ペアの極めて狭いスプレッドに慣れていると、米ドル/レウのスプレッドは非現実的にすら感じるかもしれません。
米ドルに対するボラティリティ(為替レートの変動幅)は大きいため、少ない流通量と広いスプレッドという条件と合わせ、米ドル/レウのトレードは困難なものといえます。
「為替チャートの値が飛ぶ」「約定レートが滑る」といったチャート分析の困難さと注文執行のトラブルが生じやすい傾向があります。
米ドル/レウのデイトレードやスキャルピングは現実的とはいえず、不要な証拠金リスクを抱え込む結果に陥る可能性が高いでしょう。
ルーマニア・レウ通貨の解説
ルーマニア・レウは東欧通貨の一つであり、他にはポーランド・ズロチ(PLN)、チェコ・コルナ(CZK)などがあります。
地理的にユーロ圏に近接しているため、ユーロ諸国の経済・政治状況に影響を受けやすい傾向が強く見られるのが特徴であり、また流動性が低いためFX取引に際しては注意が必要です。
ルーマニアは欧州連合(EU)の一員であり、本来であれば通貨ユーロの導入義務(2014年に導入予定だった)が課せられているのですが、2023年現在も独自のルーマニア・レウを使用し続けており、ユーロ通貨の導入は未定のままです。
かつては共産主義国家としてワルシャワ条約機構に加盟していましたが、1989年のルーマニア革命によって民主化された経緯があります。
その後2004年の北大西洋条約機構 (NATO)への参加を経て、2007年には欧州連合(EU)へ加盟しました。
経済面では発展途上にある状況ですが、社会主義国時代の工業開発によって比較的小規模ながらもアルミ・鉄鋼業が存在しています。
また、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料や天然資源も産出されています。
しかし基本的には農業国であり、第一次産業人口が人口の4割強を占めています(2001年統計)。
関連用語 マイナー通貨、メジャー通貨、エマージング通貨、安全通貨、基軸通貨、避難通貨
以上、FX専門用語「ルーマニア・レウ」の意味と解説についてお伝えしました。