ロールオーバーとは、FX取引で保有しているポジションを決済せずに翌日に持ち越す(繰り延べする)ことです。
本来、通常の外国為替取引(FX取引)においては、エントリーしたポジションは2営業日後に決済して清算する決まりになっています。
つまり、スイングトレードとして保有したポジションは、そのままだと2営業日後に強制的に決済されてしまうわけです。
そこで実際には、毎日一定時刻に通貨ペアの金利差(スワップポイント)の清算を行った上で、決済の期限をリセット(実質的には延長)します。
この手続きがロールオーバーです。
ロールオーバーを直訳すると「乗り換え」という意味になり、FX取引でのロールオーバーは、2営業日後の決済の前に日々新しいポジションへと乗り換えている(ポジションを作り直している)──というわけなのです。
このロールオーバーという仕組みがあるお陰で、私たち個人FXトレーダーは金融業界の取引ルールを気にすることなくポジションを保有することが可能になっています。
しかし多くのFX会社は相対取引であることから、取引ルールを柔軟に設定できるため、各FX会社ごとの具体的なロールオーバーの仕組みはそれぞれ異なっています。
一般にはスワップポイントの清算も持ち越されて、最終的な決済時にまとめて清算されるルールを採用しているFX会社がほとんどです。
こうすることでFXトレーダー側は、ポジションのエントリー時のレートや損益計算が分かりやすくなります。
以上、FX専門用語「ロールオーバー」の意味と解説についてお伝えしました。