リスクオンとは、リスクの高い投資対象へ資金を振り向けて積極的に利益を追求することや、そうした積極的にリスクを取る投資行動が好まれる相場状況になっていることを指す相場用語です。
投資家や投機家たちが高いリスクを好んで選ぶ様子から「リスク選好」とも呼ばれます。
リスクオフはその反対で、リスクを下げた投資行動や、そうした行動が選ばれやすい相場状況や市場ムード(センチメント)を指します。
リスクオフは「リスク回避」とも呼ばれます。
為替取引(FX)でリスクを選好することは、リターンが大きくなる可能性と共に、損失が大きくなる可能性も高まることを意味します。
為替相場のセンチメントがリスクオンになるきっかけは、経済指標によって景気の大幅改善が明らかになったり、金融不安の解消や金融危機の収束したりするなどして、為替市場に楽観論が強まることが大きな要因となります。
具体的には、欧米などの主要先進国の経済状況が好転し景気が上向いている場合には、比較的高リスクな株式などに投資資金が向かいやすくなります。
それに加えて、リスクが高い新興国の株式や高金利なマイナー通貨にも、ハイリターンを狙った投資資金が向かっていくのが特徴です。
反対にリスクオフの相場局面においては、投資家たちが資金を守ろうとするため、リスクの低い投資対象へと投資資金が移動していくことになります。
具体的には、主要先進国の経済状態が悪化して景気が下向いている場合には、新興国の株式から資金が引き上げられたりマイナー通貨が売られるなどします。
そうして引き上げた投資資金で避難通貨(安全通貨)が買われたり、低リスク(ローリスク・ローリターン)の米国債券や日本債権が買われたりする傾向が見られます。
以上、FX専門用語「リスクオン・リスクオフ」の意味と解説についてお伝えしました。