FXトレード(為替取引)における乱高下とは、短時間で為替レートが激しく上下することです。
その通貨ペアの値動きの方向性が定まらない不安定な状況を示しており、大抵はボラティリティも大きくなる傾向があります。
為替相場で乱高下が起きる要因は様々で確かなことは分かりませんが、機関投資家や大口トレーダーといった投機筋(短期筋)による仕掛けとその決済によって起きるものが多いと見られています。
例えば、米雇用統計や政策金利発表などの重要な経済指標の発表によって大きく為替レートが動いた後、その利益確定の注文(反対売買)によって一気にレートが反転し始め、それを見た他のトレーダーたちもパニック的に追随していきます。
そこから再び、出遅れたトレーダーたちによる新規エントリーが始まり、為替相場は錯綜していき、乱高下の値動きが形成されていくものと考えられます。
乱高下の影響は時間を追って波及していく
また、乱高下は最初は小さな時間軸から始まり、それが徐々に大きな時間軸へと波及していく傾向があります。
例えば重要経済指標の発表を契機とした乱高下の初動の値動きは、1分足や5分足での長大線や長いヒゲといったローソク足の形(プライスアクション)で現れます。
その後、1分足や5分足チャートでは乱高下から極短期のトレンド状態やレンジを形成し、その頃には15分足や1時間足といった上位のチャートでも大きなローソク足(長大線)や長いヒゲを示し始めます。
上位時間軸のチャートでも突発的で大きな値動きとして観察されるようになると、そこから遅れて乱高下に参入してくるトレーダーや、乱高下に影響を受けてやむを得ず決済を強いられるトレーダーなどの売買注文が加わります。
こうした市場参加者の行動の結果、乱高下は幅広い時間軸に影響を及ぼしていきます。
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以上、FX専門用語「乱高下」の意味と解説についてお伝えしました。