レンジブレイクとは、それまでレンジの中で動いていたレートが、上下どちらかのラインを抜けて(ブレイクして)突破し、上昇もしくは下降していくことです。
ブレイクした側のラインを背にしてエントリーしていたトレーダーたちの損切りによって、一気に大きく値が動く傾向があるため、レンジブレイクの値動きはトレードチャンスとなります。
レンジブレイクでの基本的なトレード方法
レンジブレイクでのトレード方法は、ブレイクの初動から飛びついてしまうのではなく、その前後の動きを見極めて「リスクを限定できるポイント」でエントリーすることが有効です。
レンジブレイクの基本的なパターンをいくつか紹介します。
上の図は、レンジブレイクの前に買い勢力がレンジの下限を押し上げているケースです。
それまで売り勢力もレートを押し下げていて、それによって一定の値幅のレンジが形成されていたわけですが、その力関係が不均衡になり、いよいよ売り勢力が不利になってきたことが見て取れます。
こうした状況では、それまでのレンジ上限をブレイクしたところでエントリーするか、押し上げられて新しく出来たレンジ下限付近から早めにエントリーするのがセオリーです。
ただしブレイク前にエントリーする場合は、依然としてレンジが継続しているという前提を忘れず、想定違いとなったときには迅速な損切りをすることが求められます。
次の図は、レンジブレイク後に再び小さなレンジが形成されるケースです。
この図の小さなレンジの下限は、ブレイクしたレンジ上限のレジスタンスラインがロールリバーサルしていますが、実際には元のレンジに食い込む形になることも多く見られます。
この小さなレンジの中では、最初のレンジブレイクでの利益確定をする買い方(買い勢力)や、新規の買い方、損切りをして逃げようとする売り方、最後の抵抗を見せる新規の売り方が入り乱れており、ここだけを見ると決着はまだついていないと言えます。
しかし、それまでのレンジは既にブレイクしていますし、もしもレンジブレイクの方向に何らかの優位性がある場合(トレンドの継続方向である等)は、更なるブレイク方向への値動きへと発展しやすい傾向があります。
ですからこうした状況では、新たな小さなレンジの上限をブレイクしたところでエントリーするか、小さなレンジの下限付近からエントリーするのがセオリーになります。
関連用語 ブレイクアウト
以上、FX専門用語「レンジブレイク」の意味と解説についてお伝えしました。