オーバーシュートとは、為替レートが急激に上昇方向へ動いて、行き過ぎた値動きを見せることです。
アンダーシュートはその逆で、急激に下落方向へとレートが動いて、行き過ぎた値動きになることを指します。
オーバー(アンダー)シュートした値動きはその後、一旦調整されて押し戻される傾向があります。
何に対してオーバー(行き過ぎ)なのかというと、それは為替相場のトレーダーたちが注目しているチャートポイントに対してです。
例えば、何度も抵抗にあった高値ラインがあって、そのラインをFXトレーダーたちが注目していて、ついにブレイクアウトしたとします。
そのブレイクアウトをきっかけに、次から次へと買い注文が入って一気に上昇していき、更にそれを見たFXトレーダーたちが過熱気味に参加していく結果、当初は想像もしていなかった上昇になっていく──というケースが考えられます。
下のユーロドルの1時間足チャートは、そうしたオーバーシュートの例です。
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相場参加者たちの多くが「行き過ぎだ!」と思っているわけですから、そこでは自ずと反対方向のエントリーと決済の反対売買を呼び込み、調整の値動きがが現れ始めます。
そして「行き過ぎだ」と多くのFXトレーダーが思っているにもかかわらず、さらに伸びていくからこそ、パニック的な一方向の値動きになっている側面があります。
いわば、この両者の「均衡点」が想定外にブレイク地点から離れた状態になったものが、オーバーシュートだと言えるでしょう。
下のユーロドルの1時間足チャートは、下落方向への行き過ぎた値動きである「アンダーシュート」の例です。
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行き過ぎた値動きが調整された場合、それはローソク足の長いヒゲとなってチャート上に現れることがあり、上のチャートの赤丸ではその長い下ヒゲを確認することが出来ます。
このユーロドルのチャートでは二度のアンダーシュートを経て、その後レートは上昇していきました。
以上、FX専門用語「オーバーシュート・アンダーシュート」の意味と解説についてお伝えしました。