為替トレード(FX取引)における往復ビンタとは、保有していたポジションが損切りになった直後に、改めて反対側へエントリーしたものの、そのポジションも損切りになってしまうことをいいます。
いわゆる「泣きっ面に蜂」といわれる状況のことです。
下のチャートは、売って損切り、買って損切りという、往復ビンタの典型パターンを示したものです。
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FX取引で往復ビンタがおきるのは、大抵はレンジ相場のなかでの安易なブレイクアウト狙いのエントリーが原因と考えられます。
上のチャートは、まさにそういった状況になっていて、高値や安値を少し更新したかと思うと、また反対側へとレートが動いていく、いわゆる「ブロードニング・フォーメーション」と呼ばれるチャートパターンが形成されています。
このような往復ビンタが起きやすいのは、一見するとトレードしやすく感じられる「値が動く時間帯におけるボラティリティの高い相場状況」だといえます。
短時間に一方向へ為替レートが動くものの、実際にはその値動きの中でブレイクを狙うと、どうしても伸び切ったタイミングでのエントリーになりやすいものです。
そのタイミングは大抵、目ざといトレーダーたちの利食いの場になる傾向が高く、高値づかみをさせられる可能性があります。
ブロードニング・フォーメーションが形成されてしまうような相場状況は、さらに大きな時間足チャートを見てみれば、何らかのチャートポイントで攻防が起きやすい場面である可能性があります。
そうした上位時間軸のチャートポイントは事前に把握することが可能ですので、往復ビンタの悲劇を避けるためにもマルチタイムフレーム分析を習得して、視野の広いチャート分析を行うことをおすすめします。
以上、FX専門用語「往復ビンタ」の意味と解説についてお伝えしました。