押し安値とは、上昇トレンド中の最高値の1つ前の安値のことです。
言い換えるなら「最高値と前回高値の間にある安値」が「押し安値」です。
反対に、下降トレンド中の最安値の1つ前の高値のことを「戻り高値」といいます。
同じくこれも「最安値と前回安値の間にある高値」が「戻り高値」です。
押し安値は、高値更新に至るまでに売り勢力によって押し下げられた安値であり、高値更新前の高値(前回高値)との間における最安値です。
つまり「これ以上はレートが下がらなかった」と相場参加者たちが認めたレートになりますから、今後、押し安値はとても注目されるチャートポイントになります。
戻り高値の場合はこの逆になります。
押し安値・戻り高値付近でのトレードについて
上昇トレンドで買いポジションを持っているトレーダーは、損切りや利食いの逆指値注文を、押し安値のすぐ下に置くのが一般的なセオリーのひとつとされています。
また、もし押し安値まで為替レートが下落してきた場合、この押し安値を背にして買いエントリーをしてくるトレーダーたちが現れ、押し安値付近から再度上昇する可能性もあります。
押し安値でダブルボトムやレクタングルといったチャートパターンが形成されていた場合は、特に相場参加者から意識されやすく、何らかの反応が見られたり激しい攻防の値動きが起きる可能性があります。
例えば、ダブルボトムのネックラインやレクタングルの上端で攻防が起きやすい傾向が見られます。
もちろん「そんなところに押し安値なんてあったの?」という程、何の抵抗もなく一気にレートが下落して抜けていく(下抜け)ケースもあります。
しかし、それはそれで「現在の為替相場は売り勢力がとても強い」という相場からの重要なメッセージになり得ます。
戻り高値の場合も同様で、その場合は上記の意味が反対になります。
下降トレンドで売りポジションを持つトレーダーは、戻り高値の上に損切りや利食いの注文を置くのがセオリーとされていますし、戻り高値付近では売り買いの攻防が起きやすい傾向があります。
以上、FX専門用語「押し安値・戻り高値」の意味と解説についてお伝えしました。