ヌーンレート(noon rate=午後の値)とは、カナダ銀行(BOC)が定めた基準為替取引レートのことです。
ヌーンレートは正式には「Noon Average Rate Contract(NARC)」といい、米ドルとカナダドルの間での為替リスクの軽減を目的として定められたものです。
カナダ銀行が扱う通貨ペアのうち、最も取引量の多かった「米ドル/カナダドル」の正午の為替レート(ヌーンレート)を、当日の残り時間の公式基準為替レートとして使用しました。
ヌーンレートは毎日正午頃過ぎに発表され、午前11時59分から午後12時1分の間の為替取引に基づいて決定されます。
カナダ銀行は他の通貨ペアのヌーンレートも発表していましたが、「米ドル/カナダドル」はその取引量の多さから、最も頻繁に利用されていた基準為替レートでした。
企業による為替決済などの実需筋はリスクヘッジを目的に、また機関投資家や大口トレーダーなどの投機筋はそれぞれの思惑に基づいて、それぞれ米ドルとカナダドルの間で為替取引をする場合にヌーンレートを利用していました。
その後2017年、カナダ銀行が「米ドル/カナダドル」の為替レートを継続的に更新することを決定したことを受けて、ヌーンレートは廃止されました。
以上、FX専門用語「ヌーンレート(noon rate)」の意味と解説についてお伝えしました。