FX取引において「泣く」とは、トレードで損失を出すことや、想定外の値動きに対する悲嘆の気持ちを表した言葉です。
「泣く」の実際の使用例としては──
- 「泣く泣く損切りをする」
- 「ダマシのブレイクアウトに泣く」
- 「ここは泣いておいて次の機会を待つ」
──等があり、これらはポジションが決済されてしまい損失が確定したことや、想定していた値動きにならず損切りを強いられそうな辛さ、悲しさを表しているのが読み取れます。
相場の格言の中にも「泣く」という言葉は散見されます。
- 『泣く時は泣いて渡れ』
思惑に反してレートが逆行していったときには、相場の流れに逆らわずに損切りをして、新たな流れ(トレンド)に従うべき。
想定外に相場が反転してしまった時は、自分だけがトレンド転換に逆らったところで意味がない。 - 『一両にこだわって 百両に泣く』
目先の小さな利益や損失にこだわって、大きな相場の動きを無視したり資金管理を疎かにしてしまう結果、いつか大きな損失を出してしまう。
大きな流れに逆らって含み損を膨らませてしまったりナンピンで対抗したりしても、後から見てみれば、素直に損切りした上で反対方向へのポジションをもっていれば(ドテンすれば)、それなりの利益を手に入れられていたはずというケースは多いもの。 - 『感謝祭で笑った者はクリスマスに泣く』
米国シカゴ市場の格言。11月の感謝祭に向けたトレンド相場で上げた利益は、年末の反転で吐き出してしまうという、季節性アノマリー。
どうしようもないトラブルに巻き込まれるような形で、不運な決済に追い込まれてしまうことは起こり得るものです。
その場合は、確率的に避けられなかったのだと受け止めて、次のトレードへと冷静に気持ちを切り替えていくことが望ましいです。
しかしFX初心者の場合は、本来避けられたはずのトラブルに自ら飛び込むような形で「泣くような結果」になりがちです。
そのための簡単で効果的な対策方法は「ポジションサイズを小さくしておくこと」です。
初心者の内は利益を出せないものですし、ビギナーズラックで手に入れた利益は「為替相場からの前借り」と考えてよく、いずれ利子をつけて取り立てられる可能性が高いものです。
心配しなくても、安定的に勝てるようになってからロットを増やしても全然遅くありませんので、自分がFX初心者だという自覚がある内は、ポジションサイズを小さくしておくことを推奨します。
関連用語 損切り
以上、FX専門用語「泣く」の意味と解説についてお伝えしました。