凪相場とは、FX相場のレートの動きが乏しくなっている状態のことです。
凪とは、海風が吹かず波がない静かな状態の海面のことで、「凪相場」という言葉は、そんな静かな無風状態だということを表しているのです。
よく似た言葉に「閑散相場」や「薄商い」がありますが、これは相場参加者の人数が乏しいことを表した言葉です。
閑散としていても値動きがあるケースはよくありますし、そういう場合はチョッピーな値動きになりやすいです。
凪相場の場合、相場参加者が多くても起こり得ます。
注目される経済指標の発表待ちなど、多くの相場参加者が模様眺めをしている結果、値動きが全く無くなってしまうことがあります。
凪相場になると、狭いレンジ状態(ナローレンジ)や三角保ち合いになる傾向があります。
凪相場になったらどうトレードするか?
「凪相場になったらどうトレードするか?」と質問されて、あれこれエントリー方法を検討したり悩んだりし始めたとしたら、黄色信号が灯っていますので注意してください。
まず一番最初に思い描かないといけないのは、凪相場で無理にトレードする必要は無いのだということです。
勝ち組トレーダーや凄腕トレーダーは、どんな相場状況でも売ったり買ったり自在にトレーディングできるから勝ち組なのではありません。
実際のところは、自分が勝てる相場状況でしかトレードしないから勝ち組トレーダーでいられるというのが現実の姿だといえます。
つまり「自分が勝てる(確率的に勝ちやすい)値動きやチャート状態をしっかり把握できている」ということですし、そのために数多くの過去チャート検証と実戦経験を積んでいるのです。
そのような積み重ねの上で、「凪相場でこういう値動き(チャートパターンやプライスアクション)が表れたら優位性のあるトレードが可能だ」という結論に至ることはあります。
ですが、検証も経験も不足しているFX初心者が凪相場に手を出しても、ポジポジ病に陥って無用な損失を重ねてしまうのがオチでしょうから、気を付けてください。
皮肉なことに、凪相場を始めとして、値動きが乏しい相場状態にリアルタイムで向き合っていると、小さな値動きの中で低いリスクでちょろっと利益をかすめ取れそうな気になってくるものなのです。
これは多くのFXトレーダーが体験する心理状態なのかもしれませんが、ほとんどの場合、ここでのトレードは高い授業料を支払う結果になります。
どうせ支払わなくてはいけない授業料なのであれば、出来るだけ少額に抑えたロットサイズ(ポジションサイズ)でトレードしておくに越したことはありません。
有名なアドバイスの一つに「安定的に勝てない内は、ロットサイズを大きくしても損失が大きくなるだけ」というものがありますので、この言葉を忘れずにFXで生き残っていきましょう。
以上、FX専門用語「凪相場(なぎそうば)」の意味と解説についてお伝えしました。