マルチタイムフレーム分析とは、複数の時間足チャートを用いてチャート分析を行う、テクニカル分析手法のことです。
1枚のチャートだけでは把握しにくい「大きな視点~微視的な視点までの為替レートの値動きの傾向」を捉えられるため、精度の高いFXトレードのために役立つ分析手法として知られています。
具体的には、例えばFXのデイトレードの場合、まず日足チャートで大きなトレンドの有無と注目されるであろうサポート・レジスタンスラインを把握します。
次に4時間足~1時間足チャートでも同様にトレンドと各ラインを把握し、これらの情報を総合してトレードシナリオを立てます。
その上で30分足~5分足チャートでエントリータイミングを見極め実際にトレードしていく──というものです。
為替相場でマルチタイムフレーム分析を実践するに際しては、チャートのフラクタル構造に着目することが大切です。
例えば反転パターンは、大小どの時間軸のチャートでも同様に現れます。
この傾向を利用して、大きなトレンド転換を把握したり、小さな時間足を使って反転や継続のエビデンス(根拠)を捉えて早期にエントリーすることが可能になります。
「為替レートの大きな流れはそう簡単には変化しない」といわれるように、大きな時間足の相場状況を把握しておくことで、目の前の小さな値動きに翻弄されなくなります。
押し目買いや戻り売りを冷静に待ち構えることも出来るようになってきます。
また、「値動きの大きな流れの変化は小さな時間足から表れる」といわれるように、大きな時間足の反転の兆しを小さな時間足の状況から早期に捉えて、低いリスクで根拠のあるエントリーを実践していくことも可能です。
こうしたことは、トレードを執行する時間足チャートだけを見ていては難しいものですが、マルチタイムフレーム分析に習熟すれば自然と判断できるようになります。
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以上、FX専門用語「マルチタイムフレーム分析」の意味と解説についてお伝えしました。