見送りとは、エントリーできると思われるトレードチャンスがあったものの、何らかの条件や裁量判断によってエントリーしなかったことを指す言葉です。
また、エントリーだけではなく、決済やポジション調整のタイミングを(何らかの条件や裁量判断によって)先送りすることも「見送り」と呼ぶことがあります。
よくあるケースとして、例えば次のようなものがあります。
- 上昇トレンドでの押し目買いを狙っていたところ、エントリー可能なサイン(チャートパターンやインジケーターによるサイン)が現れたが、何のサポートラインにも支持されていない場所だったので見送った。
- 絶好の買いのエントリーサインが現れたが、上位時間足チャートが下降トレンドであり、そのトレンドに逆らうのはリスクが高いため見送ることにした。
- マルチタイムフレーム分析によってエントリーポイントを見つけたが、間もなく重要な経済指標が発表されるため見送った。
- 利益確定する予定のレートに到達したが、勢いが継続すると思われるチャートパターンが現れているため、決済を見送った。
このように見送りとは、冷静な判断の結果としてトレードを見送ることである点に注意が必要です。
本来エントリーすべきだったのに「感情的な葛藤」「躊躇い」「不注意」によってエントリー出来ないという、いわゆる「見逃し」とは大きく異なるものです。
損切りしなければいけないタイミングで、どうしても感情的に決済できなくてズルズルと為替ポジションを持ち続けてしまうことは、決して見送りではないということです。
見送りのもう一つの意味
ここまで解説してきた内容は、FXトレードにおける一般的な「見送り」の意味でしたが、相場の世界全般では「見送り」にもう一つの意味があります。
取引材料となる指標発表やニュースなどが無く取引が手控えられた結果、値動きがほとんどない状態のことも「見送り」と呼ばれています。
これは株式市場を中心に「見送り商状」と呼ばれているもので、「模様眺め」や「様子見」とほぼ同じ意味を指しています。
関連用語 見逃し
以上、FX専門用語「見送り」の意味と解説についてお伝えしました。