マーチンゲール法とは、カジノで生まれた手法で「倍賭け法」とも呼ばれる方法です。
負けトレードになったら、次のトレードのポジションサイズ(通貨量)を倍にしてエントリーします。
その結果もし勝ちトレードになれば、前回の負けトレードの損失を補填した上に利益を得ることが可能になります。
もし2連敗になってしまったら、さらにポジションサイズを倍にしてエントリーします。
この時点で最初の4倍のポジションサイズでトレードすることになります。
もしこれも負けトレードに終わってしまったら、さらに8倍のポジションサイズでトレードします。
お分かりのように、マーチンゲール法のメリットは「いくら負けても1回の勝ちトレードで挽回して利益が得られる」というものですが、問題は連敗によって巨大なポジションサイズでトレードしなくてはならなくなる点にあります。
例えば5連敗したら32倍のポジションを持つ必要がありますし、7連敗目には128倍にもなってしまいます。
最初にわずか1万通貨でトレードしていたとしても、128万通貨ものポジションになってしまいます。
そこからあと2連敗してしまえば、なんと512万通貨になり、これは多くのFX会社では一回の成行注文では執行できないサイズです。
マーチンゲール法にはポジションサイズの問題だけではなく、どれだけ大きなポジションでもいつもと同じトレードを行えるだけのメンタルが求められる──という課題もあることを忘れてはいけません。
マーチンゲール法は、これが考案された当初は多くのギャンブラーたちが実践して話題になりましたが、必要な資金量が膨大になることから破産する者が後を絶たず、さらにカジノ側による「ポジションサイズの上限設定」が行われるに至って下火になっていきました。
現在でも改良型のマーチンゲール法が考案されていますが、FXトレーダーにとっては正当なポジションサイジングの手法を身につけることが第一だといえます。
以上、FX専門用語「マーチンゲール法」の意味と解説についてお伝えしました。