ラインブレイクとは、サポートラインやレジスタンスライン、トレンドライン、ネックラインなどのチャートポイントをレートが抜けること(ブレイクアウトすること)をいいます。
為替取引(FX)のチャートポイントでは、売り買いそれぞれの注文が溜まっている可能性が高いため、チャートポイントをブレイクすることでそれら売買注文が一気に約定される結果、一方向への値動きが加速することが想定されます。
そのため、ラインブレイクには注意を払う価値があります。
チャートにラインを引いて、そこをブレイクしたらトレードするという手法を「ラインブレイク手法」と呼び、シンプルなプライスアクショントレードのひとつとして人気があります。
どうなったらラインブレイクしたと見なすのか?
ラインブレイクをFXトレードに取り入れる際に問題となるのが、どのような値動きになったらラインブレイクしたと見なすのか、というものです。
最も早い判断タイミングは、終値が確定するのを待たずに為替レートがラインを少しでも超えたところになります。
しかしこれは、その後ヒゲになってしまい、典型的なダマシのブレイクに終わる可能性があります。
一般的に知られている方法としては、監視している時間足チャートにおいて「確定した終値で抜けたらラインブレイクと見なす」というものです。
例えば監視している為替チャートが1時間足だった場合、1時間足が確定した段階で終値がラインのレートを上回って(下回って)いたらラインブレイクと捉えます。
終値確定時点でのブレイクを用いると、一定数の市場参加者が「抜けた」と判断するだろうと思われますので、これは妥当な考え方といえます。
さらに確実性を求めるなら、ローソク足の実体の全体がラインを超えた位置で確定したら、ラインブレイクだと判断するというものもあります。
これはまず、ローソク足の終値の段階でラインを抜け、さらに次の足の終値もラインを超えた位置で確定したら、ラインブレイクと見なすというものです。
つまり「1本のローソク足の実体(始値と終値の範囲)がラインのレートを上回る(下回る)状態」を確認するということです。
これらの判断方法は、ローソク足を1本ずつ注目して判断するという、いわゆるプライスアクションに注目した判断方法ですが、もっとざっくりとラインブレイクを判断する方法もあります。
それは、単純に視覚的に「誰が見ても抜けた」と思えるような状況になるまで待つ──というものです。
つまり、もう誰に聞いても「まだラインブレイクしていない」とは言わない状況になって初めて、抜けたと判断するということです。
テクニカル分析にはどれが正解かはありませんので、過去チャートの検証作業を通じて各FXトレーダーが判断して決定する必要があります。
以上、FX専門用語「ラインブレイク」の意味と解説についてお伝えしました。