決済注文とは、保有しているポジションの反対売買をおこなって、利益や損失を確定させる注文のことです。
決済することを「手仕舞い」「エグジット」ともいい、損失に終わった手仕舞いのことを「損切り」、利益が出た手仕舞いのことを「利食い」といいます。
FXでエントリーしてポジションをもったら、決済注文を出すまでは見た目上の利益や損失は「含み益・含み損」の状態であり、まだ実際には確定していません。
ただし、FX取引はレバレッジをつかった証拠金取引なので、必要とされる証拠金維持率を含み損によって下回ってしまわないよう、損切りの決済注文を活用してリスク管理していくことが大切です。
決済注文の種類
決済注文には、あらかじめ決済レートを指定しておくタイプの注文と、現在の為替レートで即決済する成り行き注文があります。
決済レート指定しておく決済注文は、利益確定の場合は「指値注文」によって行います。
反対に損失を確定させる際の決済注文は、「逆指値注文」によって行います。
またエントリー注文時に、同時に決済レートを組み合わせて注文を出すことも可能で、組み合わせ注文にはイフダン注文など、いくつかの注文方法の組み合わせ方法があります。
差金決済について
証拠金取引であるFXは、決済方法が「差金決済」となっています。
売買注文がFX会社によって執行され取引が成立(確定)することを「約定」といいますが、決済注文が約定すると、エントリーした為替レートと決済したレートとの差額が清算されて証拠金に計上される仕組みになっています。
この決済方法が「差金決済」です。
FX取引では、差金決済を採用することによって、少ない手元資金でも大きなポジションサイズの通貨ポジションを保有することが可能になります。
ですが同時に、差金決済だからこそ、当初の想定以上の大きな損失を被る可能性がある点には注意が必要です。
FX取引が「小さな資金を大きく増やせる」と言われている理由は、FXが差金決済を背景としたレバレッジ取引だからです。
そしてFXが「大変な損失を出してしまう可能性がある」と言われている理由も、同じくFXがレバレッジ取引だからなのです。
大きな損失を出してから「知らなかった」は通用しないのが相場の世界ですので、レバレッジについては下記の関連記事をよく読んで理解しておくことをおすすめします。
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関連用語 イフダン注文(IFD)、OCO(オーシーオー)注文、逆指値注文、損切り、利食い、売り抜け、建値撤退
以上、FX専門用語「決済注文」の意味と解説についてお伝えしました。