為替取引(FX)におけるイナゴとは、大きな値動きを見てから為替ポジションをもった、一般大衆FXトレーダーの集団のことです。
バブル相場に踊らされ、欲の赴くまま感情的に為替相場でポジションをもつFXトレーダーたちの姿を、農作物にむらがる大量のイナゴの群れに例えて名付けられた、ネットスラング(俗語)のひとつです。
イナゴと呼ばれるFXトレーダーたちの多くは、高値づかみなどの結果に終わってしまい、そのトレード結果が利益につながることは少ないです。
彼らイナゴトレーダーが「もっと上がるはず!」「エントリーしないと損!」と感じたとき、その時こそが相場の天井であるという、為替相場の皮肉な現象が日々くり返されているといえるでしょう。
ちなみにイナゴというスラングは、もとは株式相場で使われていた用語です。
経済ニュースで取り上げられたり人気化した銘柄に、イナゴの群れようにワッと飛びかかって、すぐに利食いしたり、高値づかみになって塩漬けや損切りを強いられるという、そんな大衆投資家の行動を指したものです。
そのようにして出来上がった行って来いのチャートは、イナゴタワーと呼ばれます。
自分がイナゴFXトレーダーにならないために
イナゴFXトレーダーの特徴は、無計画であること、目先の値動きに翻弄されること等です。
驚くべきことに、経験の浅いFXトレーダーの多くはトレード手法(トレードルール)を持ちません。
さらに、過去チャート検証という言葉は聞いたことがあっても、自分の手を動かして検証作業をしたことはありません。
こうした背景が彼らをイナゴFXトレーダーにしてしまうのかもしれません。
そうであるならば、自分がイナゴにならないために大切なのは、まず計画的に行動することだといえます。
初心に帰って、FXトレーダーとして為替相場の世界で生き残って利益を得るにはどうすればいいのか、立ち止まって考えることが必要です。
現実世界のイナゴは、集団で飛び回っていても食料にありつける可能性はありますが、相場の世界のイナゴFXトレーダーの場合、悪くするとただ証拠金を失うだけに終わってしまいます。
「勝ち組トレーダーは1割」といわれる理由を改めて頭に描いて、彼ら勝ち組トレーダーが何をしていて、そして何を「していない」のかを理解していくことが、イナゴFXトレーダーにならないための最善の道です。
関連用語 雷同買い・雷同売り
以上、FX専門用語「イナゴ」の意味と解説についてお伝えしました。