ヘッジファンドとは、多種多様な取引手法を駆使して「相場がどのように変動しようとも利益を上げていくこと」を目的としたファンドのことで、レバレッジを効かせたハイリスク・ハイリターンの運用が特徴です。
「ヘッジ」とは「(リスクを)回避すること」を意味する言葉です。
アメリカで過去、株式相場の下落(株価の値下がり)に対するヘッジが求められた際、空売りやデリバティブ取引を用いて損失を回避するファンドが生まれたことが「ヘッジファンド」の始まりです。
その後ヘッジファンドは、空売りやデリバティブ取引を積極的な運用手法として先鋭化させていき、相場の世界で台頭するようになり、現在では、高度な金融工学による理論(モデル)や高頻度取引(HFT)を駆使するヘッジファンドが数多く存在しています。
外国為替相場では、その取引量の約9割が投機筋といわれており、そのかなりの部分はヘッジファンドによる取引だと考えられています。
ヘッジファンドは私募形式の(限られた人を対象とした)ファンドであるため、一般に開かれたファンドではなく、気軽に資産運用を委ねられる対象ではありません。
私募形式のファンドは一般的なファンド(公募形式=誰でも参加できる)とは違い、監督官庁に届け出る義務が無い上に、投資をおこなう対象や投資手法に規制や制限がありません。
そのため、非常に多額の資金を積極的に運用しているファンドが存在しているものの、その実態は明らかになっていません。
ちなみに近年では、「ヘッジファンドを投資対象としたファンド(投資信託)」という金融商品も登場しており、以前に比べるとヘッジファンドへ投資する敷居は下がってきているといえます。
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関連用語 アジア通貨危機
以上、FX専門用語「ヘッジファンド」の意味と解説についてお伝えしました。