フラッグとは、テクニカル分析で用いられるチャートパターンのひとつで、その形が「旗竿にはためく旗」に見えることからフラッグと呼ばれます。
それまでの値動きが停滞し始め、高値を切り下げたり安値を切り上げたりしたら、それら高安値を結んでトレンドラインを引きます。
これがフラッグパターンを表すラインになり、このラインを抜けるとトレンド継続が確認されたとみなされます。
一見すると、上昇フラッグは一時的に調整の下降を示しているので、上昇フラッグのことを「下降フラッグ」と呼びたくなるかもしれません。
しかしフラッグは、一般的に「トレンドが継続していく途中で発生するパターン」として認識されているので、「上昇のなかで現れるフラッグ」という意味で上昇フラッグと呼びます。
フラッグが形成される背景
フラッグが出来る背景には、ダブルトップ・ダブルボトムやヘッド・アンド・ショルダーからのトレンド転換を目指す勢力と、トレンド継続を目指す勢力との攻防があります。
多くのフラッグは上位時間足のトレンドの途中で現れる傾向があり、次のような思惑をもったトレーダーたちの行動によってフラッグパターンが形成されていきます。
- それまでのトレンドで含み益を上げていたトレーダーの売り抜け(決済)。
- トレンドでは利益を出せなかった、出遅れ組のエントリー。
- 売り抜けたものの、さらなる利益を目指した再エントリー。
- 気の早い逆張り勢のエントリー。
これらのトレードが交錯する結果、トレンドは停滞の色を強め、特徴的なフラッグの形になるわけです。
フラッグのトレンドラインをブレイクすると、次のようなトレーダーたちの行動によってトレンドが再開・継続していく傾向があります。
以上、FX専門用語「フラッグ」の意味と解説についてお伝えしました。