エンベロープとは、テクニカル分析で用いられるインジケータの一つで、移動平均線の上下に一定の幅で引かれたラインを指します。
基準となる移動平均線から、どれだけ上下に離れたところにラインを引くかを「乖離率」といいます。
エンベロープが考案された背景には、「平均から乖離したレートは、いずれ平均に収束してくる」という考え方があり、これがエンベロープの使い方の基本となります。
つまり、レートが移動平均線から離れてエンベロープに近づいたら、また移動平均線へと収束していくことを想定して逆張りのエントリーをおこなう、というものです。
下のチャートは、20期間の移動平均線(20MA)に、偏差0.1%のエンベロープを表示させたものです。
※チャートをクリックすると拡大します。
エンベロープにレートが接したところで、内側へポジションをもつというのが、エンベロープをつかった逆張りトレードです。
ご覧のように、トレンドが発生している状況では、大きな含み損をかかえる可能性が高く、安易な逆張りトレードはおすすめできません。
ちなみに、有名なインジケータのひとつである「ボリンジャーバンド」も、エンベロープの一種です。
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関連用語 移動平均線、テクニカル分析、インジケータ、トレンド系テクニカル指標
以上、FX専門用語「エンベロープ」の意味と解説についてお伝えしました。