エマージング通貨とは、経済が発展途上の「新興国」と呼ばれる国で流通している通貨のことです。
中南米、東南アジア、中東、東欧の国々を指すのが一般的で、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)、VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ共和国、トルコ、アルゼンチン)の各国通貨が、エマージング通貨としてポピュラーです。
エマージング通貨でのFX取引について
FX会社によっては、こうしたエマージング通貨と米ドルとの通貨ペアを多数取り扱っているところもありますが、一般的にはスプレッドが大きめ(広い)であることと、流動性が低いため、FX取引をする際には注意が必要です。
通貨ペアのスプレッドが広いということは、エントリーのたびに割高な手数料を支払うようなものですので、トレード回数が増えがちなデイトレードやスキャルピングには不向きな通貨ペアといえます。
また、通貨ペアの流動性が低いということは、為替レート配信も間欠的になる(新しいレートが配信されるまで間が開く)可能性があります。
レート配信が間欠的だと、通貨ペアによっては数分以上新しいレートが配信されない状況が続いたかと思えば、突然大きく値が飛ぶ──といった事態に遭遇するリスクがあります。
それは、想定していた損切りラインを大きく超えたレートで決済されるかもしれないということです。
また、維持証拠金の金額が大きめに設定されているケースもあるため、思ったようなポジションサイズでのFXトレードが難しい可能性もあります(実質的なレバレッジの制限が行われています)。
このような点から、エマージング通貨で短期トレードすることはおすすめ出来ません。
以上、FX専門用語「エマージング通貨」の意味と解説についてお伝えしました。