ドテン(途転)とは、今まで持っていたポジションを決済(損切り)した直後に、反対方向へのポジションを持ち直す(エントリーする)ことです。
買いのポジションを持っていた場合、損切りの直後に売りエントリーを行います。
これを「ドテン売り」といい、ドテン買いの場合はこの反対になります。
それまでのトレンド判断を180度反転させて行うドテンは、心理的な抵抗が大きいものです。
多くのFXトレーダーは「上じゃないなら下だろう」という安易な感情的判断によってドテンを行いがちなので、初心者FXトレーダーはもとより、多くのトレーダーにとって注意が必要です。
ドテンが使われる場面とは?
ドテンの具体的な場面について、例をあげてみましょう。
レンジ相場の状況で、レンジ上限となるレジスタンスライン付近で売りポジションを持ったとします。
想定通りレンジ上限からレートが下降してきたならば、そのまま目標ラインまでホールドです。
しかし、もしレジスタンスラインを上方へブレイクアウトしたならば、そのままレートが上昇していく可能性が出てきます。
そこで、「レンジ上限を確かにブレイクした」と判断したタイミングでドテン買いを行います。
つまり、売りポジションを小さく損切りして決済し、すぐに買いエントリーをするのです。
下の図の場合、ドテン買いのタイミングの直前で売りポジションを損切りします。
レンジ上限を抜けた高値を更新したタイミングなので、この時点で「レンジ上限を確かにブレイクした」と判断できると考えられます。
この「ドテン買い」は、事前にトレード手法として組み込まれているべきものであり、決してその場の雰囲気や感情に流されて行うものではありません。
安易なドテンは、往復ビンタになってしまう可能性があります。
以上、FX専門用語「ドテン(途転)」の意味と解説についてお伝えしました。