カーブフィッティングとは、トレードルールを相場に合わせて過剰に調整して、過去の一定期間の相場状況で勝てるように、可能な限り最適化しようとすることです。
日本語では、「過剰最適化」といいます。
この言葉は、主にシステムトレード(EAによる自動売買)でつかわれる用語ですが、ある程度厳格にルール化された裁量トレードのトレード手法に対しても使われます。
よくあるカーブフィッティングの例としては、トレードルールで用いられているインジケータのパラメータを、過去の限られた期間のチャートで好成績がでるように調整した結果、他の期間では利益どころか損失を出すようになってしまった──というケースです。
FX初心者が陥るケースとしては、「トレード手法で使用している移動平均線の期間をいくつにするか?」にこだわるものがポピュラーでしょう。
カーブフィッティングに陥らないためには?
システムトレードや裁量トレードのルールを検証していると、少しでも利益を上げられるようにと、あれこれパラメータや条件をいじっていく傾向があります。
しかし大切なのは、「ありとあらゆるチャート上の値動きを利益にすること」ではありません。
まず大切なのは、そのトレードルールによって利益をあげられる相場状況を特定しておくことです。
そして長期的な視点から見て、噛み合わない相場状況でも損失を抑えつつ乗り切れる堅牢性があること(ロバストであること)が重要になってきます。
ですから、初期の検証で一定以上のプロフィットファクターと最大ドローダウンの結果が得られたなら、それを様々な相場状況でテストして、その堅牢性をチェックしていくことを優先するのがおすすめです。
そのトレード手法で得られる「最高の利益」よりも、長期的に積み上げていける「信頼感のある利益」のほうが、ずっと望ましいものなのです。
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以上、FX専門用語「カーブ・フィッティング」の意味と解説についてお伝えしました。