コンコルド効果とは、客観的な判断ができず、投資をやめられない心理状態のことを指します。
これは、経済学でいうサンク・コスト(埋没費用)のことで、投資を中断すると、これまでに投じてきた費用がムダになってしまうという思いから、途中でやめるという選択が取れなくなってしまうのです。
客観的に考えれば、現状で結果が出ていなかったり、損失が増えているのであれば、これ以上の資金の投入はマイナスを増やすことにしかなりません。
その投資を一刻も早くやめることで、将来の無用なマイナスを食い止められるはずです。
しかし、すでに投じた資金が、さも「貯金や積立金」かのように思えてしまうことから、それを手放すことに大きな心理的な抵抗を感じてしまうのです。
本当は貯金でも積立金でもなく、すでに使って失ったお金ですから、これは誤謬というべきものです。
「含み損」は、さらに判断を狂わせる
為替取引(FX)における含み損というものは、まだ確定していない損失なので、余計に客観的な判断を狂わせるものといえるでしょう。
確かにそこには「建値に戻って、さらには含み益になる可能性」も、あることには違いないからです。
しかし、事前に取り決めたトレード計画によって「見込みなし」と判断されたなら、一刻も早く損切りをおこない、実損を確定させて、証拠金を開放させて次のトレードへ向かうことが最善と考えられます。
含み損のポジションを、ルールに背いて維持し続けることは、将来の(時間とお金の)機会損失だといえるのです。
関連用語 行動ファイナンス理論、悪い癖
以上、FX専門用語「コンコルド効果」の意味と解説についてお伝えしました。