調整とは、為替相場の値動きが鈍化して、それまでとは反対の方向へ一時的にレートが動く状況のことです。
調整の値動きのことを「プルバック」ともいいます。
上昇、下落、どちらの値動きでも、それまでとは反対方向へ値が動くことを調整といいますが、一般的には、上昇トレンドにあった相場状況の値動きが鈍化して一時的に下落している状況を調整と呼ぶケースが多いです。
相場は波を描いて動くため(エリオット波動理論)、レートは一方向へ動き続けることはなく、いずれ反対方向へと一時的に反転することになります。
別の言い方をすると、調整とは「上昇トレンド中の押し」「下降トレンド中の戻り」の値動きということになります。
調整がどこまで進むかを判断する方法
一般的に調整の値動きは、トレンドの相場状況におけるトレードチャンスになり得るものです。
世の中のトレード手法には、この調整の動きから再びトレンド方向へ値動きが再始動するタイミングを捉えようとしたものが多く見られます。
さて、調整の値動きがどこまで進むのかは誰にも分かりませんが、注目されているであろうチャートポイントや、黄金分割比を元にしたフィボナッチ・リトレースメントの数値を考慮する方法などがあります。
最もシンプルで多くの市場参加者に注目されているチャートポイントは、何度も意識されて反転・反落をした「高値と安値」──つまり上値抵抗線(レジスタンスライン)と下値支持線(サポートライン)だといえるでしょう。
次に注目されているであろうチャートポイントは、ダブルボトムやダブルトップといったチャートパターンを構成する「高値と安値」だと考えられます。
例えば、ダブルボトムが形成される値動きのプロセスを考慮すれば、ネックラインの高値ラインや、右側のボトムの安値には注目が集まっている可能性があります。
他にも色々なチャートポイントがありますが、大切なのは事前に過去チャート検証をおこなって、どのポイントでトレードをするのかをルール化しておくことです。
リアルトレードの現場では、動き続ける為替レートを前にすると、どこもかしこもエントリーチャンスに見えてしまい兼ねません。
以上、FX専門用語「調整」の意味と解説についてお伝えしました。