チョッピーとは、値動きの方向が移ろいやすく、方向感が見られず、不規則に為替レートが動く状況のことです。
チョッピーな状況では、一般的に相場参加者が少なく、活発な売買が見られず、結果としてレンジ状態になっているケースが多く見られます。
クリスマス休暇に入った為替相場は、こうしたチョッピーな相場状況になる典型的な例です。
下のチャートは、クリスマス休暇に入った12月26日の、ユーロドルの5分足チャートです(クリックすると拡大します)。
ローソク足の上下に長いヒゲが多く見られ、始値で大きく値が飛んだり、不安的な値動きが見て取れます。
本来であれば、通貨ペアのなかでも最大の取引量を誇るユーロドルでは、始値で大きく値が飛ぶようなことはあり得ないことです。
しかし、機関投資家や大口トレーダーを始めとした市場参加者が軒並み休暇に入るクリスマス時期には、このような不自然な値動きが発生しやすいのです。
ブレイクアウトしても、そこから大きく動き出すこともなく、下降フラッグのダマシや、高値ブレイクのダマシが見られます。
ブレイクアウトが成功し辛い背景には、大口の市場参加者たちはクリスマス休暇などの前にポジションを整理(決済)してしまっていて、通常であればレンジの外側にある損切り注文も取り消されている可能性が考えられます。
ですからブレイクアウトしても、そこには執行される損切り注文も無ければ、値動きに追随しようとする大口トレーダーもいないため、波が引くように元のレンジに戻ってしまう傾向があるといえるでしょう。
チョッピーな相場状況では、不規則でフワフワとした値動きになるため、翻弄されて思わぬ損失を出してしまう可能性が高いため、基本的に様子見することをおすすめします。
「決してエントリーしない」というルールを自分自身に課した上で、相場経験を積むという理由でチョッピーな値動きをじっくり観察してみることは、相場状況の判断力を高めるために大いに役立つと思います。
リアルな値動きに対しての判断力は、大量の値動きを経験することによってしか育まれないものです。
ですから「決してエントリーしない」ルールを設定した上で、日本時間の明け方の値動きや、欧米のホリデー期間の値動きを、一度じっくりと観察してみることをおすすめします。
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以上、FX専門用語「チョッピー」の意味と解説についてお伝えしました。