FX用語「ひ」ヒゲ毛虫、否定の動き、避難通貨、日計り商い、拾う…の意味

あ行か行さ行た行な行は行ま行や行・わら行

ヒゲ

ヒゲとは、ローソク足の上下に伸びる線のことです。始値・終値と、高値・安値とが乖離しているほど、ヒゲは長くなります。

下の図で、陽線の終値から高値まで伸びている線が「ヒゲ」です。ローソク足の実体(始値から終値までの箱の部分)から上に伸びているヒゲを「上ヒゲ」、下に伸びているヒゲを「下ヒゲ」と呼びます。

ローソク足の四本値

例えば上ヒゲが長い場合、ヒゲの先端でつけた高値が押し下げられたことを表しており、売り勢力による反撃があったことが分かります。つまり、買い勢力のパワーが続かず、買い勢力が劣勢になっている可能性があると考えられます。

ヒゲの説明図

ヒゲの状態は、売り買いそれぞれの勢力の状態をあらわす重要なプライスアクションです。長いヒゲがあらわれた後のローソク足を見てトレード判断をおこなうのは、基本的なプライスアクショントレードのひとつです。

関連用語 ローソク足ヒゲ毛虫チャート

ヒゲ毛虫

ヒゲ毛虫とは、長いヒゲを伴ったローソク足が並んだ状況のことです。上下に伸びた長いヒゲが毛虫のように見えることから、このように呼ばれます。

ヒゲ毛虫のチャート

ヒゲ毛虫は、相場参加者が少なかったり、売り買いが拮抗していることを示しており、上下どちらかへブレイクする決め手を欠いているといえます。

ヒゲ毛虫が長期間に及ぶことは少なく、一時的・短期的な膠着状態で現れやすいです。NYタイムの終盤や、重要指標発表前の様子見をはじめ、上昇一服での局所もみ合いの場面などで現れるケースが見られます。

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否定の動き

否定の動きとは、売り買いどちらかが仕掛けた「攻勢の動き」が反撃にあったことを示した値動きのことです。

「こうなったらこうなる傾向が強い」と見られていた場面でそうならなかったとき、「否定された」と表現します。

否定の動きは、ローソク足1本で現れることもあれば、チャートパターンとして現れることもあります。

例えば、陽線が確定したということは「買い勢力が攻勢を仕掛けた」ことを示しますが、次のローソク足で陰線が確定したならば、それは「買いの勢いが続かなかった=相場参加者の間で買いが否定された」ということになり、この陰線が「否定の動き」を示すものとなるのです。

否定の動きの図

他にも、サポートラインブレイクしたローソク足が「長い下ヒゲ」を出して確定したなら、それは「ブレイクが否定された」ことになり、この長い下ヒゲが「否定の動き」を示すものとなります。

否定の動きの図2

また、上昇トレンドの途中で現れたレンジを一旦は上へブレイクしたものの、上昇が続かず反対に下へブレイクしてしまった場合、本来よく見られる「トレンド継続としての上方ブレイク」が否定されたことになり、このときのチャートパターンが「否定の動き」を示すものとなるわけです。

否定の動きの図3

更には、上昇トレンド中の調整の動きが進み過ぎて、押し安値を下抜けてしまった場合、それは「上昇トレンドが否定された」ことになり、押し安値を下抜けることが「否定の動き」を示すものとなります。

否定の動きの図4

ピップス(Pips)

ピップス(Pips)とは、FX取引で扱われる通貨ペアの「値動きの共通単位」のことです。

各通貨の最小単位を1/100にしたものを「1ピップス(Pips)」と呼びます。「Pips」は「Percentage in point」の略語+複数形(s)のことです。

  • ドルの場合、最小単位「セント」の1/100が1Pipsになります(1Pips=0.0001ドル)。
  • 円の場合、最小単位「銭」の1/100が1Pipsになります(1Pips=0.0001円)。

本来だと、ドル円なら「円」、ユーロドルなら「ドル」、ユーロポンドなら「ポンド」が通貨単位として用いられますが、これだと異なる通貨ペア間の値動きの比較が直感的におこない難くなります。

また、取引での損益を計算する際に円やドルで表すと、トレードのパフォーマンスが見えなくなってしまいます。

例えば「ドル円で100万円の利益を得た」という場合でも、以下のように異なるトレードによる結果があり得ますが、損益だけを見てしまうとどちらも同じ結果となってしまいます。

  1. 100万通貨のポジションで1円の値動きをトレードして得た場合。
  2. 10万通貨通貨のポジションで10円の値動きをトレードして得た場合。

そこで、各通貨の最小単位を1/100にしたものを「1Pips」として定めることで、異なる通貨ペア間の値動きの比較がしやすくなる上に、トレードのパフォーマンスも客観的に比較できるようになるのです。

先程の例の場合、ピップス(Pips)で比較することで次のように客観的に比較できます。

  1. 100万通貨のポジションで1円の値動きをトレードした=「100Pips」
  2. 10万通貨通貨のポジションで10円の値動きをトレードした=「1,000Pips」

比較の結果、「2」のトレードの方が獲得した値幅が大きいことが分かります。それぞれのポジションサイズを揃えてトレードしたならば、「2」のほうが10倍の利益を得られるトレードだったということです。

関連用語 値幅

必要証拠金

必要証拠金とは、取引額(ポジションサイズ)に応じて最低限必要となる証拠金のことです。

証拠金とは、FX取引ポジションをもつために必要なお金のことで、差金決済で生じる損失を支払う能力があることを、あらかじめFX会社に示すためのものです。これは文字通り、「支払能力の証拠として差し出すお金」ということです。

FX会社で口座を開いてポジションをもつには、ポジションサイズに比例して必要になる証拠金──すなわち「必要証拠金」を口座に入金しておかなくてはいけません。

必要証拠金の金額を満たしてポジションをもつことが出来ても、その後に含み損になって維持証拠金を下回ってしまうと、FX会社からマージンコールという注意喚起がなされ、最悪の場合は強制ロスカットによる決済が行われることになります。

関連用語 レバレッジ

非ゼロサムゲーム

非ゼロサムゲームとは、参加者の利益と損失の総和(差し引き合計)が「ゼロ」にならないゲームのことです。

非ゼロサムゲームには、利益の総和がプラスになる「プラスサムゲーム」と、利益の総和がマイナスになる「マイナスサムゲーム」とがあります。

FX取引は、為替レートの変動リスクを負うことで利益を得るゲームといえますので、誰かが利益を得るということは同じ分だけ損失を出したプレーヤーがいるということになり、これは「ゼロサムゲーム」です。

それとは異なり株式相場の場合、株価の上昇に伴って新たな価値が創造されるため、相場参加者の利益と損失の損和がプラスになる可能性があり、これは「プラスサムゲーム」と呼ばれます。

「マイナスサムゲーム」の例としては、競馬などのギャンブルや宝くじがあげられます。

競馬だと、掛け金全体の25%を胴元であるJRAが回収し、残りの金額が勝者に分配されます。宝くじだと、購入金額の約50%を胴元である銀行が回収し、残りの金額が当選者に分配されます。

FX取引も、厳密にいえば「マイナスサムゲーム」です。取引ごとにFX会社に徴収されるスプレッドは実質的な手数料であり、FX市場で取引される資金は常に手数料の分だけ目減りをし続けていると考えられるからです。

しかしFX取引では、こうした手数料は無視できるレベルのため、一般的にFXは「ゼロサムゲーム」として認識されています。

ビッド(Bid)

ビッドとは、FX会社やマーケットメイカーが提示する、通貨ペアの買い値のことです。

提示された側(トレーダー)は、その価格(レート)で売ることになります。

逆に、売り値のことをOffer(オファー)もしくはAsk(アスク)といいます。FXでは、売り値と買い値の両方が同時に提示され(これをツー・ウェイ・プライスという)、この売り値と買い値の差がスプレッドと呼ばれます。

関連用語 オファー(Offer)アスク(Ask)

ビナイン・ネグレクト政策

ビナイン・ネグレクト政策とは、為替相場の変動に対して政府や中央銀行などの通貨当局が無視・静観・放置をすることです。ビナイン・ネグレクトは「優雅なる無視(慇懃なる無視)」とも呼ばれます。

ビナイン・ネグレクト政策の実例としては、1977年以降の米ドルの急落(全面ドル安)に対して、米国通貨当局は為替介入に消極的な姿勢を取り続けたことが上げられます。

他にも、同じく米国の国際収支の赤字が続いている状況で、介入によってドル高へ誘導することをせず、黒字国の側が何らかの対策を講じるべきであるとの姿勢を示したことも、ビナイン・ネグレクト政策と呼ばれています。

自国にとって有利な状況を静観するタイプのビナイン・ネグレクト政策を行えば、国際関係が悪化する可能性があり、反対に自国に不利な状況に対してビナイン・ネグレクト政策を行うと、国際競争力が低下する懸念が生じると考えられます。

避難通貨

避難通貨とは、世界で何らかの危機が起こった時に、資産防衛のために買われる通貨のことです。

具体的には、地政学的に距離が遠く関連性のない国の通貨や、経済的なつながりのない国の通貨、スイスといった永世中立国の通貨、信頼性の高い強国や大国の通貨などが避難通貨として対象になります。

世界のどこかで戦争や地域紛争、金融危機、テロなどが起こると、世界情勢はそれに敏感に反応して金融市場は動揺して不安定になります。そうなると、世界中の投資資金は安全性を求めて移動するわけですが、このとき買われるものの一つが避難通貨です。

関連用語 安全通貨

日計り商い

日計り商いとは、一般的にはデイトレードと同じ意味で、一日の取引時間内で取引を繰り返すことです。

一日の相場変動を捉えてトレードをおこない、夜をまたぐこと(オーバーナイト)をしない取引形態を指します。

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関連用語 デイトレードトレードスタイル

拾う

拾うとは、レートが割安になったと思われる状況で買いポジションをもったり、反対にレートが割高になったと思われる状況で売りポジションをもつことです。

これは、高値を追って買っていくというような積極的なエントリーとは違い、トレンド調整になって押しや戻りを待ち構えるエントリーのことを指します。

例として、次のように使われます。

  • 「押し目を拾う」
  • 「底値を拾う」
  • 安値を拾う」