FX用語「へ」ベア、平均足、ヘッジファンド、ペナント、変動相場制…の意味

あ行か行さ行た行な行は行ま行や行・わら行

ベア

ベアとは、「弱気」「売り」「下降・下落」を意味する言葉で、一般的には「相場は下落していくはず」という弱気な見方のことを指します。

反対に「強気」「買い」「上昇」を意味するのは「ブル」です。

例えば、下降トレンドが明らかな相場状況のことを「ベア・マーケット(ベア相場)」と呼びます。

また、移動平均線よりもレートが下にある状態を「レートがベアの位置にある」といい、チャート分析の基本的な見方の一つとされています。

ベアとは熊のことで、熊は相手を攻撃するとき鋭いツメのある手を「上から下へ」振り下ろします。その姿が「相場が下落する様子」をイメージさせるので、「下落、弱気」のことを「ベア」と呼ぶようになったと言われています。

詳しくは下の記事を参考にして下さい。

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関連用語 ブル下降トレンド

平均足

平均足とは、チャートの一種で、トレンドの状態が把握しやすくなる利点があります。

ローソク足の四本値始値・終値・高値安値)の平均値を用いてチャートが表示されることから「平均足」と呼ばれています。

下の平均足チャートは、グリーンのローソク足が陽線、レッドが陰線です。

平均足チャート

平均足は次のように計算されます。

  • 始値=1本前の足の(始値+終値)÷2
  • 終値=現在の足の(始値+高値+安値+終値)÷4

このように計算される結果、平均足の始値は前の平均足の実体の真ん中から始まることになり、常に窓開けのような状態が続きます。しかし平均足はローソク足チャートとは異なるチャートなので、混同しないようにしましょう。

平均足のメリットとして、同じ方向の足が連続することによる「方向感の把握のしやすさ」が上げられます。例えば、陽線ばかりが続いていれば値動きの方向感は上昇──という風にシンプルに把握できます。

逆にデメリットとしては、平均足の計算方法の性質上、現在のレートと実際の高安値が分からないという点があります。

平均足は見た目はローソク足チャートのように表示されますが、その実際は異なるため、値動きの把握には注意が必要です。平均足の利用に際しては、普通のローソク足チャートと併用するのがおすすめです。

関連用語 罫線(けいせん)ローソク足ラインチャートバーチャート

米ドル

米ドルとは、世界最大の経済大国であるアメリカ合衆国の通貨のことです。USドルとも呼ばれます。

米ドルの特徴は、その信用力の高さと発行量の大きさから世界で最も流動性が高いことから、世界の為替取引の約90%に関係している(基軸通貨として用いられている)点にあります。米ドルの信用は、アメリカの強大な経済力や軍事力(政治力)が背景になっています。

そのため、世界のほとんどの国の経済に影響を与えており、米ドルが強すぎても弱すぎても世界経済に影響を及ぼすことになります。

ドル紙幣の発行は、FRB(連邦準備制度)が集中的に行っています

関連用語 経済指標雇用統計安全通貨避難通貨イギリスポンドキウィスイスフラン日本円ノルウェー・クローネ

ヘッジ

ヘッジとは、「回避(Hedge)」を意味する言葉で、資産運用のリスクを減少・低下させるための行動のことです。リスクヘッジとも呼ばれます。

代表的なヘッジの方法としては、現在もっているポジションとは反対方向へポジションをもつことがあげられます(両建てもこれに含まれる)。こうすることで値動きによるリスクを回避することが出来ますが、利益を得るチャンスも回避してしまうことになります。

他の代表的なヘッジの方法としては、分散投資と呼ばれる手法が有名です。株式にだけ資金を投じるのではなく債権や商品先物などにも投資することで、株式の大きな変動によるリスクを中和させて回避することが可能になります。

ヘッジのイメージとしては、ハイリスク・ハイリターンな投資をミドルリスク・ミドルリターンやローリスク・ローリターンにするもの──という風に捉えることが可能です。

言い方を変えると、リスクを下げたり回避したりすることは、同時に利益も下げたり回避したりすることにつながるということです。そのため、資金運用のスタイルに応じたヘッジを選択して実践することが大切になります。

FX会社もヘッジを行っている

ヘッジ(リスクヘッジ)を行うのはトレーダーばかりとは限りません。相対取引の相手であるFX会社も、リスクを回避するための様々なヘッジを行っています。

例えばよく目にするものとして、経済指標の発表時にFX会社がスプレッドを拡大させるのは典型的なリスクヘッジです。

また、低スプレッドを提示したり各種特典を用意するなどして、顧客となるトレーダーを多く招き入れようとするのも、FX会社の資金確保とリスク分散の上で重要なヘッジとなっています。

ヘッジファンド

ヘッジファンドとは、多種多様な取引手法を駆使して「相場がどのように変動しようとも利益を上げていくこと」を目的としたファンドのことで、レバレッジを効かせたハイリスク・ハイリターンの運用が特徴です。

「ヘッジ」とは「(リスクを)回避すること」を意味する言葉です。アメリカで過去、株式相場の下落(株価の値下がり)に対するヘッジが求められた際、空売りやデリバティブ取引を用いて損失を回避するファンドが生まれたことが「ヘッジファンド」の始まりです。

その後ヘッジファンドは、空売りやデリバティブ取引を積極的な運用手法として先鋭化させていき、相場の世界で台頭するようになり、現在では、高度な金融工学による理論(モデル)や高頻度取引(HFT)を駆使するヘッジファンドが数多く存在しています。

外国為替相場では、その取引量の約9割が投機筋といわれており、そのかなりの部分はヘッジファンドによる取引だと考えられています。

ヘッジファンドは私募形式の(限られた人を対象とした)ファンドであるため、一般に開かれたファンドではなく、気軽に資産運用を委ねられる対象ではありません。

私募形式のファンドは一般的なファンド(公募形式=誰でも参加できる)とは違い、監督官庁に届け出る義務が無い上に、投資をおこなう対象や投資手法に規制や制限がありません。そのため、非常に多額の資金を積極的に運用しているファンドが存在しているものの、その実態は明らかになっていません。

ちなみに近年では、「ヘッジファンドを投資対象としたファンド(投資信託)」という金融商品も登場しており、以前に比べるとヘッジファンドへ投資する敷居は下がってきているといえます。

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ヘッド・アンド・ショルダー

ヘッド・アンド・ショルダーとは、チャートパターンのひとつで、反転パターンと呼ばれるものです。別名「三尊天井」とも呼ばれます(底であらわれると逆三尊)。

人間の頭と肩のような形に見えることから「ヘッド・アンド・ショルダー」と呼ばれ、3つの高値から出来ており、中央の高値が両側の高値よりも高いものを指します。

ヘッド・アンド・ショルダーというチャートパターンは、一旦は高値を更新したものの再び前回安値付近まで下落し、今度は高値を更新することなく安値を割り込んだことを表しています。

そのため、相場参加者には「これ以上、上昇することはないだろう」という市場コンセンサス(共通したムード)が生まれ、ネックライン下抜けた時点で、それまでの上昇トレンドは終了した(そして反転して下落し始める)とみなされる傾向があります。

ヘッド・アンド・ショルダーは反転~下落する傾向が見られることから、「天井パターン」として分類されています。

もちろん、ネックラインを下抜けても、そこから再度大きく上昇することもありますが、これは、ヘッド・アンド・ショルダーがあらわれた時間軸の「上位の時間軸」が上昇トレンドのときに見られやすいです(「日足が上昇トレンドで、1時間足でヘッド・アンド・ショルダーがあらわれた」等)。

ヘッド・アンド・ショルダーは下降トレンドでも現れ、「逆ヘッド・アンド・ショルダー」や「ヘッド・アンド・ショルダー・ボトム」などと呼ばれます。このときの値動きの特徴は、天井でのヘッド・アンド・ショルダーと同じで、そのまま反対にしたものとなります。

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関連用語 チャートパターンダブルトップ、トリプルトップ

ペトロカレンシー

ペトロカレンシーとは、中東や中南米、ノルウェーなどの産油国の通貨のことです。産油国通貨とも呼ばれます。

産油国は原油という一品目の輸出に頼る傾向が強いため、産油国の通貨は商品相場の動向や資源(原油)輸入国の景気の影響を大きく受ける特徴があります。

関連用語 ノルウェー・クローネ

ペナント

ペナントとは、三角保ち合いというチャートパターン(継続パターン)のひとつで、トライアングルとも呼ばれます。

高値は徐々に切り下がり、安値は徐々に切り上がっていて、見た目が三角形になるのが特徴です。「ペナント」とは、細長い二等辺三角形の旗のことで、このパターンが同様の形を示すことからペナントと名付けられました。

ペナントの図1

ペナントは一般的に継続パターンとして認識されているため、形成されると継続方向へブレイクしていくことを期待するトレーダーが増える傾向があります。しかし実際にどちらへブレイクしていくかは事前には分かりませんので、値動きを観察して対応していくことが大切です。

ペナントの反転方向へのブレイクには注意が必要

ペナントは三角保ち合いのひとつですから、いずれ上下どちらかへブレイクしていきます。しかし、継続方向ではなく反転方向へとブレイクしたときには、拙速なエントリーは避けたほうが無難です。

下の図は、ペナントが反転方向へブレイクしたものの、その後、上昇フラッグを形成して継続方向へとブレイクしていった様子を表しています。

ペナントの図2

これは「それまでの流れ(トレンド)はそうやすやすと反転しない」という値動きの傾向を示す一例といえるでしょう。

ペナントの高値に「反転を示唆する何らかの要因」があるなら、反転方向へのトレードを検討することは妥当な判断だといえます。例えば、上位時間足のレジスタンスライン付近でペナントが形成されたならば、反転していく可能性が生じるでしょう。

変動相場制

変動相場制とは、為替レート(通貨の交換比率)を固定せずに、外国為替市場での需要と供給によって自由に為替レートを変動させる制度のことで、「フロート制」ともいいます。

多くの先進国では変動相場制が採用され、日々、外国為替取引が行われています。

変動相場制の歴史は意外と浅く、1976年にジャマイカの首都キングストンで開かれたIMF(国際通貨基金)の暫定委員会会議において、その当時の為替取引の現実(実質的な変動相場状態)を追認する形で変動相場制が正式承認され、正式にスタートしました。

関連用語 固定相場制